増山正治

増山正治の生涯

増山 正治（ましやま まさはる、1861年11月8日 - 1929年4月7日）は、明治時代から昭和初期にかけて活躍した華族であり、伊勢長島藩の第8代藩主である増山正同の婿養子として知られています。彼の家族背景は興味深く、母方の出自を辿ると、新発田藩主溝口直溥の八男ということもあり、華族の中でも特異な存在でした。初名は直和、幼名は信太郎と呼ばれました。

増山正治は1879年、18歳の時に増山正同の養子となり、以降、その人生は公職と家族の運命によって大きく影響を受けることになります。1884年には宮中祗候としての職務に就き、1886年には青山御所勤番となり、天皇に仕える重要な役割を果たしました。これらの経験は彼にとって、華族としての意義や公に奉仕する責任を深く実感させるものでした。

彼の家督相続は1887年に行われ、子爵の称号を受けることとなりました。これにより、彼は家族の名誉や伝統を背負うことになります。増山正治の家族構成も興味深いものがあり、彼の妻は養父である正修の娘である八十子です。その後、喜三子を後妻として迎えました。また、彼は溝口正理（溝口直正の七男）を養子に迎えましたが、のちに離縁しています。さらに、他の養子には増山正興がいて、彼は後に第21代当主として家督を継ぎました。

1924年10月30日、彼は隠居し、家督は養子の正興が引き継いだことで、華族としての生活は一区切りを迎えました。正興はその後、11月15日に子爵を襲爵し、家の新たな時代が始まったのです。

増山正治の人生は、華族としてのみならず、公職に就くことで国に対する奉仕に尽力した面でも特筆すべき部分があります。彼の家族関係や公務の経歴から伝わるのは、時代の変化の中で華族のあり方、そして彼自身の責任感と誇りです。彼の静かな隠居生活の後も、増山家は明治維新から続く豊かな伝統を持った家系として、続いていくことになります。

参考文献

• - 霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館、1996年。
• - 参考として道学堂新発田藩史研究所の情報も参照しています。

もう一度検索