壤晴彦

壤晴彦について

壤晴彦（じょう はるひこ、1948年1月25日生まれ）は、日本の著名な俳優、声優、演出家です。京都府京都市に生まれ、京都の料亭を営む家庭で育ちました。学業については、京都市立堀川高等学校や同志社大学経済学部を卒業。俳優としての道を歩む前には、狂言の大藏流に弟子入りしており、特に茂山千五郎に師事しましたが、環境が影響し、別の道を選ぶことになります。

その後、彼は劇団四季に入団し、フランス演劇への興味から演劇界に飛び込みます。初舞台はミュージカル『イエス・キリスト・スーパースター』でペテロ役を演じ、その後声優としての活動も開始しました。芸名として「麦草平」を使用していた期間もありますが、現在は「壤晴彦」として広く知られています。

壤は主に舞台において多くの著名な作品に出演し、蜷川幸雄の演出による『テンペスト』や三島由紀夫の『近代能楽集 卒塔婆小町』に主演し、高い評価を得ました。また、1992年には自ら演劇研究室『座』を設立。ここでは新たなジャンル、現代版浄瑠璃「詠み芝居」を創出し、後進の育成にも力を注いでいます。彼の演出作は文化庁芸術祭大賞を受賞するなど、多くの賞を受けています。

1994年にはイギリス・ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのプロデュースによる『ペール・ギュント』において唯一の日本人キャストとして参加します。このように、国内だけでなく国際的な舞台でもその実力を示してきました。加えて、NHKの大河ドラマや連続テレビ小説において演技コーチとしても活動しており、また大阪芸術大学での講師も務めています。

壌晴彦のメディアでの活躍

壌晴彦は俳優活動にとどまらず、多くの作品で声優としても知られています。ディズニーの『ライオン・キング』では悪役のスカーを演じ、また『バグズ・ライフ』ではホッパーを担当しました。さまざまな映画やアニメ作品に声で命を吹き込む一方、特撮や舞台でも幅広く活動しています。

彼の演じるキャラクターには、例えば『X-MEN』のマスターマインドや、ゲーム『キングダム ハーツ』シリーズのスカーがあります。また、映画では『コン・エアー』のジョン・マルコヴィッチの吹き替えを担当し、その多彩な役どころが印象深いものとなっています。

壌晴彦のパーソナル

彼自身も舞台に立つことが多忙だったため、若い頃からCMナレーションなどの仕事を手がけてきました。映画好きな母の影響で、子供の頃から多くの映画を観て育ち、大学進学までに参加した浪人生活中には年間250本ほどの映画を観たことがあるといいます。

また、幼少期には歌舞伎の女形役者になりたかったが、その背の高さから思いを断念し、立役としての道を選びました。今日でも俳優仲間間での交流が盛んであり、同じ声優の菅生隆之とは長年の友人関係です。

壤晴彦のキャリアは演劇界において常に革新と成長を伴い続けています。舞台作品のみならず、映像作品や声優、演出の各ジャンルでその実力と魅力を発揮し、多くのファンに愛されている存在です。

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