マッスルミュージカル

マッスルミュージカルとは

マッスルミュージカルは、その名の通り、筋肉を駆使したパフォーマンスで観客を魅了する、日本発のユニークなエンターテイメントショーです。歌や台詞によるストーリー展開はほとんどなく、アスリートたちの肉体美と驚異的な身体能力を最大限に活かしたアクロバットやダンス、リズムパフォーマンスが中心となっています。高さ3メートルを超える巨大な跳び箱「モンスターボックス」の飛越、身体を叩いてリズムを奏でるボディスラップ、超高速腕立て伏せや連続側転、水槽での水中パフォーマンスなど、バラエティ豊かな演目が特徴です。

出演者

出演者の多くは、体操競技、新体操、トランポリン、アーティスティックスイミング、MTB、チアリーディングなど、様々なスポーツ分野で国内外のチャンピオンやオリンピック選手として活躍したアスリートたちです。ギネス記録保持者も名を連ねています。また、ダンサー、ジャグラー、ヨーヨーや一輪車のパフォーマーなど、多才な才能を持つ人々も出演し、マッスルミュージカルの世界観を彩りました。

過去の主な出演者には、跳び箱世界記録保持者の池谷直樹、アーティスティックスイミング銀メダリストの武田美保、トランポリン世界チャンピオンの中田大輔、MTB世界チャンピオンの有薗啓剛、新体操オリンピック代表の稲田亜矢子、ダブルダッチ世界チャンピオンのCapliore、ヨーヨー世界チャンピオンのTOMMYなどがいます。また、佐藤弘道、諸星和己、照英、永井大、金子昇、西山浩司、ボビー・オロゴン、水野裕子、小笠原大晃といったタレントも出演していました。

歴史

マッスルミュージカルは、TBSのテレビ番組『ケイン・ザ・マッスル』と『筋肉番付』がきっかけとなり誕生しました。番組出演者の照英の発案とされていますが、実際には番組スタッフが企画し、プロデューサーの樋口潮は当初反対していたそうです。2001年 12月9日に、中村龍史の構成・演出、照英がリーダーを務めた一夜限りの公演「TRY OUT」が開催されると、チケットは即完売、公演も大成功を収めたため、継続的な公演と地方公演が決定しました。

その後、樋口潮がTBSを退社し、自身の会社「デジタルナイン」が企画・制作を担当、TBSが興行を主催する形で公演が続けられました。2004年には横浜に専用劇場「マッスルシアター」を開設、2007年には渋谷に移転しました。2006年と2007年には『NHK紅白歌合戦』にも出演、ラスベガスでも公演を行うなど、人気は絶頂期を迎えました。また、子供たちを対象としたマッスルスクールも開校していました。

最盛期と問題点

2005年からはフジテレビでテレビ番組「海筋肉王〜バイキング〜」が放送開始され、興行主催者がフジテレビに切り替わりました。公演を重ねるごとに人気は高まりましたが、その一方で、過酷な労働環境や怪我の問題が表面化しました。出演者たちが労働組合を結成し、運営側との間で労災認定を巡る論争が発生しました。また、長年構成・演出を担当していた中村龍史が退任すると、人気出演者が次々と降板。中村は後に、方向性の違いで辞めたと語り、降板したパフォーマーたちと新たな団体を立ち上げています。

終焉

2011年、東日本大震災の影響で地方公演のスケジュールがキャンセルとなり、渋谷での新作公演も防災上の問題から中止となりました。運営会社の経営も悪化し、自己破産を申請。マッスルミュージカルは一旦終了となりました。しかし、2016年にはかつての出演者である池谷直樹が中心となり、「サムライロックオーケストラ」の公演として『マッスルミュージカル〜ふしぎの国のアリス〜』が上演され、2018年にも１日限定で復活するなど、その人気は根強いものがあります。

上演履歴

マッスルミュージカルは、2001年の初演から2011年の終了まで、様々な演目を上演してきました。

主な公演は以下の通りです。

2001年 12月9日『TRY OUT』
2002年4月27日 - 5月6日『ACT ON MUSCLE』
2003年4月26日 - 5月11日『LOVE OF MUSCLE』
2003年8月9日 - 8月29日『SUMMER』
2004年4月24日 - 5月31日『春公演』
2004年7月17日 - 8月31日『夏公演』
2004年9月3日 - 9月29日『地方公演』
2004年12月4日 - 12月26日『X'mas』
2005年4月23日 - 6月5日『VIKING』
2005年6月9日 - 6月19日『大阪公演』
2005年7月16日 - 8月31日『夏休み公演』
2005年9月7日 - 11月30日 JAPAN TOUR 『祭』
2005年12月17日 - 2006年1月9日 2005年冬公演3部作
2006年3月1日 - 4月29日ラスベガス公演『MATSURI』
2006年4月22日 - 5月28日『M DOGS』
2006年7月15日－8月31日　『祭 MATSURI』
2006年7月15日－9月3日　『まつり』
2006年9月8日－11月7日　JAPAN TOUR『まつり』
2006年12月15日－12月16日　JAPAN TOUR東京凱旋公演『まつり』
2006年12月28日－12月30日　『2006 MAX in 有明コロシアム』3部作
2007年 4月21日 - 6月17日　『2007年オープニング公演』
2007年5月20日 - 11月11日　マッスルミュージカル　2007ラスベガス公演『MATSURI』
2007年7月20日 - 9月9日　マッスルミュージカル　2007夏公演『MATSURI』／追加公演
2007年7月26日 - 12月14日　マッスルミュージカル　2007JAPAN TOUR『Jangle』
2007年10月6日 - 11月25日　マッスルミュージカル2007 -秋祭-
2007年12月22日 - 1月14日　マッスルミュージカル　2007冬公演『The Best』
2008年3月19日 - 4月6日　マッスルミュージカル　2008春休みスペシャル公演『GOLD』
2008年4月29日 - 6月8日　マッスルミュージカル　2008GW公演『Voyage』
2008年7月18日 - 9月7日　マッスルミュージカル　2008夏公演『祭』～花魁Oiran～
2008年9月13日 - 9月23日　マッスルミュージカル　2008夏特別公演
2008年10月25日 - 12月14日　マッスルミュージカル　2008秋冬公演『Magicarade(マジカレード)』
2008年10月28日 - 11月7日　マッスルミュージカル　2008秋特別三都市公演
2008年12月20日 - 2009年1月12日　マッスルミュージカル　年末年始公演『Celebration(セレブレーション)』
2009年2月22日 - 6月14日　マッスルミュージカル　2009公演『TREASURE(トレジャー)』
2009年7月18日 - 9月27日　マッスルミュージカル　2009公演『祭－MATSURI－』
2009年 7月31日 - 2011年7月13日　マッスルミュージカルラスベガス公演『MATSURI 祭～OIRAN～』
2009年10月1日 - 12月6日　マッスルミュージカル 2009 祭公演『花魁Oiran』
2009年12月19日 - 2010年1月31日　マッスルミュージカル 2009 冬公演『Gift（ギフト）』
2010年2月13日 - 3月31日　マッスルミュージカル早春公演『Gift～スプリングバージョン～』
2010年4月10日 - 5月30日　マッスルミュージカル春公演『M-JUMP（エムジャンプ）』
2010年6月3日 - 10月31日　マッスルミュージカル 2010 JAPANツアー
2010年7月24日 - 8月25日　マッスルミュージカル夏公演『祭～花魁～』
2010年10月5日 - 12月12日　マッスルミュージカル秋冬公演『M-JUMP（エムジャンプ）』
2010年12月18日 - 2011年1月10日　マッスルミュージカル年末年始公演『祭～冬の宴～』
2011年1月6日 - 3月12日　マッスルミュージカル2011 JAPAN ツアー
2011年4月29日 - 5月12日　マッスルミュージカル10周年記念『GW特別公演』
2011年6月4日 - 6月5日　マッスルミュージカル2011『GOKUH』
2011年10月20日慶應義塾大学日吉キャンパス「慶應連合三田会大会」
* 2011年12月14日崇城大学市民ホール（熊本市民会館）

歴代出演者

マッスルミュージカルには、数多くのトップアスリートやパフォーマーが出演しました。

一部の出演者は以下の通りです。

青木祐介、浅見清香、有薗啓剛、有松知美、安未史、飯作あゆり、池谷直樹、石川輝一、市川千尋、稲田亜矢子、今井葉菜、今村ゆり子、上田優、宇田川友美、大野愛地、小笠原大晃、小沢美咲、小田島あずさ、鹿島由香、粕谷聡子、粕谷まり、片山敬太郎、門井佐登美、鴨下瞬、金山阿希、金子昇、金子陽祐、Capliore、カルロス、川島孝幸、川西隆由樹、川原亜矢子、川原拓也、川又章季、小宮理英、境野智美、境野友香、佐藤弘道、Jay、重村俊介、柴野泰芳、清水あすか、照英、島田裕代、シャオ・ユー、白田麗子、進藤一宏、鈴木伸治、添谷まり恵、脊戸田英次、高橋博光、高星寿子、武井壮、武子展久、武田美保、龍美、玉手みずき、TanBa、千葉靖子、土屋幸子、土屋舞、TERU、知幸、TOMMY、中尾葉、直也、永井大、長崎峻侑、中田大輔、中野月子、西村幸子、西村美保、西山浩司、深澤英之、藤代有希、藤森えいり、ボビー・オロゴン、松下祥恵、マルコ、水野裕子、三田真央、三井太一、美濃部京子、三宅綾子、守上大輔、諸星和己、山城秀彬、山田海蜂、山田祐也、吉川泰昭、米盛正人、渡邉愛美、渡辺翔史、王健

外部リンク

マッスルミュージカル2018公式ホームページ

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