夕刊ですKHB

東日本放送（KHB）が平日夕方に放送していたローカルニュース番組、それが『夕刊ですKHB』（ゆうかんですケイエイチビー）です。この番組は1983年4月4日に放送を開始し、1990年3月30日までのおよそ7年間にわたり、宮城県内の最新情報を視聴者に届けました。

番組のスタートは、それまで同じく平日夕方に放送されていた『KHBニュース』というタイトルの番組が変更されたことによります。タイトルの改称に伴い、番組の内容や構成にも新たな試みが加えられたと考えられますが、基本的な役割としては、その日の宮城県内で起こった出来事や政治、経済、社会、文化、スポーツなど、地域に根差したニュースを掘り下げて伝えることにありました。夕食前の時間帯に、一日の出来事をまとめて確認できる情報源として、地域の視聴者に利用されていました。

放送時間は、番組が始まった1983年4月4日時点では、月曜日から金曜日までの毎日、午後6時10分から午後6時25分までの15分間でした。この短い時間の中で、主要なニュース項目を簡潔にまとめて伝えていたものと思われます。しかし、時が経つにつれて、ローカルニュースに対する関心の高まりや、全国的なテレビニュースの動向、あるいは編成上の都合など、様々な要因が影響した結果、番組の放送時間には変更が加えられます。1989年10月2日からは、放送時間が大幅に拡大され、午後6時30分から午後7時までの30分枠での放送となりました。この時間の延長により、より多くのニュース項目を取り上げることが可能になっただけでなく、ニュースの背景を深く掘り下げる特集コーナーや、天気予報、スポーツニュース、あるいは視聴者からの情報提供コーナーなど、多彩なコンテンツを盛り込む余地が生まれたと考えられます。これにより、『夕刊ですKHB』は、単なるニュース項目を羅列するだけでなく、地域の生活に密着した、より「ワイド」な情報番組としての性格を強めていったと言えるでしょう。

当時の平日夕方のニュース枠は、各系列局がそれぞれのローカルニュース番組を制作・放送する激戦区でした。東日本放送はテレビ朝日系列（ANN）に属しており、全国ニュースとしては『ANNニュースレーダー』や、その後継となる『ニュースシャトル』などが放送されていました。『夕刊ですKHB』は、これらの全国ニュースと連携しながら、宮城県内のニュースを補完する役割を担っていたと考えられます。ただし、全国ニュースを番組内に内包していたのか、あるいは独立した番組として前後に放送されていたのかは、放送時期によって異なった可能性もあります。

約7年間という放送期間は、夕方のローカルニュース番組としては比較的長い部類に入ると言えるでしょう。この期間中に、宮城県内では様々な出来事があり、その都度、『夕刊ですKHB』が最前線で情報を伝えていました。番組は1990年3月30日をもって終了しましたが、その役割は後継番組へと引き継がれました。後継番組としてスタートしたのは『KHB 600ステーション』です。これは、テレビ朝日系列で当時放送されていた全国ニュース『600ステーション』のローカルパートとしての位置づけであったと考えられます。

『夕刊ですKHB』は、前身の『KHBニュース』から後継の『KHB 600ステーション』へと続く、東日本放送の平日夕方ローカルニュースの歴史の中で、重要な一時代を築いた番組であったと言えます。その短い放送時間から始まり、後期には30分枠へと拡大するなど、地域の情報ニーズの変化に対応しながら進化を続けた番組でした。

関連する番組としては、番組名が変更される前の『KHBニュース』、全国ニュース番組であった『ANNニュースレーダー』、『ニュースシャトル』、『600ステーション』、そして後継番組の『KHB 600ステーション』などが挙げられます。これらは、『夕刊ですKHB』が放送されていた時期の東日本放送の夕方ニュース枠を構成する要素として、互いに関連し合っていました。

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