外傷

外傷とは

外傷（がいしょう）とは、外的要因によって生じる身体や臓器の損傷を指し、通常は「怪我」と呼ばれます。例えば、事故やスポーツによる外的な衝撃により、身体の組織が破損した状態を示します。外傷を受けた人は「負傷者」と呼ばれ、死亡者を含む場合は「死傷者」と言います。

外傷の定義

医学において外傷は、身体を構成する組織の生理的な連続性が失われた状態と定義されます。外因、つまり外的な要因によって引き起こされる損傷全般が外傷に含まれ、これには物理的な衝撃だけでなく、化学的要因や放射線による損傷も含まれることがあります。特に機械的外力による傷害が一般的です。

外傷は、その重症度によって二つの大きなカテゴリに分けられます。まずは軽度外傷から重度外傷まで、個々のケースによって適切な評価と治療が求められます。重症外傷は、ISS（Injury Severity Score）評価が15以上の場合や、2ヶ所以上の部位に高重度の外傷がある場合に定義されます。

外傷の種類

外傷はその原因によって数種類に分類されます。以下は主なものです。

1. 物理的外因：鋭利物での切創や暴力による挫創など。
2. 熱的外因：熱傷や凍傷など、温度の極端な変化によるもの。
3. 電気的外因：雷や電流に伴う電撃傷。
4. 化学的外因：強酸や薬物による損傷。
5. 放射線外因：放射線被曝による損傷。

これらの外因によって引き起こされる症状は、出血、腫脹、痛み、機能障害など多岐にわたります。

外傷の診断と治療

外傷の診断は、基本的に目視や触診から始まります。その後、X線やCTスキャンなどの画像診断を用いて内臓や骨の損傷を確認します。特に骨折や脱臼の有無を評価することが重視されます。

外傷患者への初期治療は、以下の基本的な方法が取られます：

• - 出血がある場合は、直ちに圧迫止血を行う。
• - 骨折などが疑われる場合は、動かさずに固定。
• - 重度の外傷では、まずは生命に関わるバイタルサインの安定を優先。

重症外傷の予後

重症外傷の場合、生命の危険が伴います。特に気道、呼吸、循環を阻害する状態（通称ABC）に注意が必要です。外傷受傷後の数時間が非常に重要で、出血や脊髄損傷、感染のリスクが増大します。例えば、出血によるショック状態や麻痺を引き起こす首部や背中の外傷は即時の医療を必要とし、迅速な評価が求められます。

外傷後の管理

外傷後の適切な管理は、その後の回復に大きく影響します。交通事故やスポーツ事故など、重度外傷のケースでは、専門的な治療やリハビリテーションが必要です。

まとめ

外傷は多岐にわたる種類と影響を持ちます。外的要因による組織の損傷は、すぐに適切な応急処置を施すことが必要であり、重症度に応じた医療機関への早急な受診が求められることもあります。

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