外尾悦郎
外尾悦郎（そとお えつろう、1953年 - ）は、日本の彫刻家であり、特にカタルーニャ、バルセロナのサグラダ・ファミリア主任彫刻家として世界的に知られています。福岡県福岡市に生まれ、京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業後、スペインに渡り、アントニ・ガウディの建築、特にサグラダ・ファミリアの彫刻に深く携わるようになりました。
福岡雙葉小学校附属幼稚園、福岡教育大学附属福岡小学校、福岡教育大学附属福岡中学校、福岡県立福岡高等学校を経て、京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業。中学校・高校の定時制で非常勤講師を務めた後、1978年にスペイン・バルセロナへと渡りました。
バルセロナに渡った外尾は、アントニ・ガウディの建築、特にサグラダ・ファミリアの彫刻に携わることになります。2013年からはサグラダ・ファミリア主任彫刻家に任命され、ガウディが残した設計図に基づき、彫刻などの装飾の総監督を務めています。彼の彫刻は、サグラダ・ファミリアの壮大さと複雑さを際立たせ、ガウディの精神を現代に伝える重要な役割を担っています。
2001年には、ネスレ日本のネスカフェゴールドブレンドのCMに出演するなど、メディアでも活躍しています。2000年に完成させた「降誕の門」は、2005年にアントニ・ガウディの作品群としてユネスコの世界遺産に登録されました。また、2012年には、国際社会で顕著な活動を行い、世界で日本の発信に貢献したとして、内閣府から「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」の一人に選ばれています。サン・ジョルディ・カタルーニャ芸術院会員、京都嵯峨芸術大学客員教授としても活動しています。
妻はピアニストの比石妃佐子であり、2012年1月17日には夫婦でテレビ番組「徹子の部屋」に出演しました。
外尾は、その卓越した芸術活動により、国内外で数々の賞を受賞しています。
2002年：リャドロ・アート・オブ・スピリット賞、福岡県文化賞（交流部門）
2009年：2008年度外務大臣表彰（日本とスペインとの文化交流促進の功績）
2011年：カトリック文化国際賞
2012年：ミケランジェロ・ディ・カララ賞
2014年：AEFEによるヨーロピアン・ゴールデン・クロス賞、ガウディ・グレソル賞
2020年：文化庁長官表彰
その他にも、国内外で多数の受賞歴があります。
外尾の主な作品には、以下のようなものがあります。
「ナシミエント」（静岡県賀茂郡松崎町）
「老人と子供」（静岡県賀茂郡松崎町）
「松の実」（福岡県福岡市中央区 地行中央公園）：1993年、福岡ドーム完成記念として制作。元々は噴水としてデザインされましたが、2005年の福岡県西方沖地震で内部配管が破損し、現在はオブジェとなっています。
「子どもたちの合唱団」（福岡県福岡市内）：サグラダ・ファミリアの生誕の門上部に試作展示されていた石膏彫刻群。本制作後に福岡市へ移送され、一時的に公開されたものの、現在は非公開で保管されています。
「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂（イタリア フィレンツェ）祭壇の聖書を置く説教壇」：700年間仮のままだった祭壇を完成させるため、世界中から芸術家が選ばれるコンクールで、最終的に外尾が選ばれました。2015年11月1日に仮設置を終え、一般公開されました。
外尾は、自身の経験やサグラダ・ファミリアに関する考察をまとめた著書を多数出版しています。
『バルセロナ石彫り修業』（筑摩書房、1985年）
『バルセロナにおいでよ』（筑摩書房、1990年）
『ガウディの伝言』（光文社、2006年）
『サグラダ・ファミリア : ガウディとの対話』（原書房、2011年）
『Sotoo Etsuro Kotonoha 1973-2016- : 外尾悦郎彫刻作品集』（ソトオ企画、2016年）
『時の中の自分――サグラダ・ファミリア「石のマエストロ」魂をはぐくむメッセージ』（天理教道友社、2022年）
また、共著として以下のものがあります。
『ガウディのフニクラ : カタルーニャの曲線』（INAX出版、1996年）
『ガウディとサグラダ・ファミリア展 展覧会カタログ』（INAX出版、2023年）
外尾は、映画やCM、ドキュメンタリー番組にも出演しています。
映画：『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』（2012年）
CM：ネスレ日本 ネスカフェ「ゴールドブレンド」（2001年）、NTTコミュニケーションズ（2010年）
ドキュメンタリー：「たけし&所のサイエンスアドベンチャー 遥かなる人類への旅」（2000年）、「美の巨人たち ガウディ「サグラダ・ファミリア」」（2011年）、「ガウディの遺言 〜サグラダ・ファミリア100年の夢〜」（2016年）、「サグラダ・ファミリア 天才ガウディの謎に挑む」（2019年）、「サグラダ・ファミリア～世界一の塔に込めた希望～」（2019年）、「サグラダ・ファミリア～輝く星の塔 マリアの祈り～」（2022年）、「永遠なるサグラダ・ファミリア ～“未完”の世界遺産 2023～」（2023年）、「永遠なるサグラダ・ファミリア ～“神の建築家”アントニ・ガウディ～」（2023年）、「NHKアカデミア 外尾悦郎(彫刻家)さん」（2023年）、「サグラダ・ファミリア2023〜ガウディ 100年の謎に迫る〜」（2023年）
外尾の活動に関する参考文献として、以下の書籍があります。
* 星野真澄『外尾悦郎、ガウディに挑む 解き明かされる「生誕の門」の謎』（NHK出版、2012年）
外尾悦郎は、サグラダ・ファミリアにおける活動を通じて、ガウディの遺志を継承し、その芸術的遺産を現代に伝える重要な役割を果たしています。彼の作品は、その卓越した技術と深い精神性において、世界中の人々を魅了し続けています。
生い立ちと教育
福岡雙葉小学校附属幼稚園、福岡教育大学附属福岡小学校、福岡教育大学附属福岡中学校、福岡県立福岡高等学校を経て、京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業。中学校・高校の定時制で非常勤講師を務めた後、1978年にスペイン・バルセロナへと渡りました。
サグラダ・ファミリアとの関わり
バルセロナに渡った外尾は、アントニ・ガウディの建築、特にサグラダ・ファミリアの彫刻に携わることになります。2013年からはサグラダ・ファミリア主任彫刻家に任命され、ガウディが残した設計図に基づき、彫刻などの装飾の総監督を務めています。彼の彫刻は、サグラダ・ファミリアの壮大さと複雑さを際立たせ、ガウディの精神を現代に伝える重要な役割を担っています。
その他の活動
2001年には、ネスレ日本のネスカフェゴールドブレンドのCMに出演するなど、メディアでも活躍しています。2000年に完成させた「降誕の門」は、2005年にアントニ・ガウディの作品群としてユネスコの世界遺産に登録されました。また、2012年には、国際社会で顕著な活動を行い、世界で日本の発信に貢献したとして、内閣府から「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」の一人に選ばれています。サン・ジョルディ・カタルーニャ芸術院会員、京都嵯峨芸術大学客員教授としても活動しています。
家族
妻はピアニストの比石妃佐子であり、2012年1月17日には夫婦でテレビ番組「徹子の部屋」に出演しました。
受賞歴
外尾は、その卓越した芸術活動により、国内外で数々の賞を受賞しています。
2002年：リャドロ・アート・オブ・スピリット賞、福岡県文化賞（交流部門）
2009年：2008年度外務大臣表彰（日本とスペインとの文化交流促進の功績）
2011年：カトリック文化国際賞
2012年：ミケランジェロ・ディ・カララ賞
2014年：AEFEによるヨーロピアン・ゴールデン・クロス賞、ガウディ・グレソル賞
2020年：文化庁長官表彰
その他にも、国内外で多数の受賞歴があります。
主な作品
外尾の主な作品には、以下のようなものがあります。
「ナシミエント」（静岡県賀茂郡松崎町）
「老人と子供」（静岡県賀茂郡松崎町）
「松の実」（福岡県福岡市中央区 地行中央公園）：1993年、福岡ドーム完成記念として制作。元々は噴水としてデザインされましたが、2005年の福岡県西方沖地震で内部配管が破損し、現在はオブジェとなっています。
「子どもたちの合唱団」（福岡県福岡市内）：サグラダ・ファミリアの生誕の門上部に試作展示されていた石膏彫刻群。本制作後に福岡市へ移送され、一時的に公開されたものの、現在は非公開で保管されています。
「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂（イタリア フィレンツェ）祭壇の聖書を置く説教壇」：700年間仮のままだった祭壇を完成させるため、世界中から芸術家が選ばれるコンクールで、最終的に外尾が選ばれました。2015年11月1日に仮設置を終え、一般公開されました。
主な著書
外尾は、自身の経験やサグラダ・ファミリアに関する考察をまとめた著書を多数出版しています。
『バルセロナ石彫り修業』（筑摩書房、1985年）
『バルセロナにおいでよ』（筑摩書房、1990年）
『ガウディの伝言』（光文社、2006年）
『サグラダ・ファミリア : ガウディとの対話』（原書房、2011年）
『Sotoo Etsuro Kotonoha 1973-2016- : 外尾悦郎彫刻作品集』（ソトオ企画、2016年）
『時の中の自分――サグラダ・ファミリア「石のマエストロ」魂をはぐくむメッセージ』（天理教道友社、2022年）
また、共著として以下のものがあります。
『ガウディのフニクラ : カタルーニャの曲線』（INAX出版、1996年）
『ガウディとサグラダ・ファミリア展 展覧会カタログ』（INAX出版、2023年）
メディア出演
外尾は、映画やCM、ドキュメンタリー番組にも出演しています。
映画：『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』（2012年）
CM：ネスレ日本 ネスカフェ「ゴールドブレンド」（2001年）、NTTコミュニケーションズ（2010年）
ドキュメンタリー：「たけし&所のサイエンスアドベンチャー 遥かなる人類への旅」（2000年）、「美の巨人たち ガウディ「サグラダ・ファミリア」」（2011年）、「ガウディの遺言 〜サグラダ・ファミリア100年の夢〜」（2016年）、「サグラダ・ファミリア 天才ガウディの謎に挑む」（2019年）、「サグラダ・ファミリア～世界一の塔に込めた希望～」（2019年）、「サグラダ・ファミリア～輝く星の塔 マリアの祈り～」（2022年）、「永遠なるサグラダ・ファミリア ～“未完”の世界遺産 2023～」（2023年）、「永遠なるサグラダ・ファミリア ～“神の建築家”アントニ・ガウディ～」（2023年）、「NHKアカデミア 外尾悦郎(彫刻家)さん」（2023年）、「サグラダ・ファミリア2023〜ガウディ 100年の謎に迫る〜」（2023年）
参考文献
外尾の活動に関する参考文献として、以下の書籍があります。
* 星野真澄『外尾悦郎、ガウディに挑む 解き明かされる「生誕の門」の謎』（NHK出版、2012年）
外尾悦郎は、サグラダ・ファミリアにおける活動を通じて、ガウディの遺志を継承し、その芸術的遺産を現代に伝える重要な役割を果たしています。彼の作品は、その卓越した技術と深い精神性において、世界中の人々を魅了し続けています。
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