多古駅

多古駅（たこえき）

多古駅は、かつて千葉県香取郡多古町に存在した成田鉄道多古線の駅でした。現在は廃駅となっています。

解説

多古駅は、その歴史の中で二度の大きな変化を経験しています。最初に開業したのは、千葉県営鉄道多古線の一部として、軌間600mmの路線でした。この時、駅は多古町の市街地中心部に位置していました。しかし、その後、八日市場への延伸と、軌間を1067mmに変更する工事が行われました。この際、駅は現在の場所、つまり旧駅の南側へ移転することになりました。

この移転はスムーズに進んだわけではなく、路線の変更を巡って混乱が生じました。その結果、八日市場延伸と軌間変更の工事期間中、旧駅とは別に、新しい軌道上に「多古仮駅」が設置されるという、特殊な状況が生じました。この仮駅は、数年間、本来の多古駅とは別に存在していたのです。

歴史

多古駅の歴史は以下の通りです。

1911年（明治44年）10月5日：千葉県営鉄道多古線が三里塚駅から多古駅まで延伸開業した際に、駅が開業しました。
1926年（大正15年）12月5日：千葉県営鉄道多古線が多古駅から八日市場駅まで延伸開業。この際、従来の多古駅の南側に多古仮駅が設置されました。
1927年（昭和2年）
4月1日：多古線が成田電気軌道に譲渡され、同社の駅となりました。
5月13日：成田電気軌道が成田鉄道に改称しました。
1928年（昭和3年）9月25日：多古線千代田駅から多古駅間の改軌と路線変更が行われ、それに伴い多古仮駅は廃止され、多古駅が仮駅の位置に移転しました。
1944年（昭和19年）1月11日：多古線の休止に伴い、駅も休止されました。
1946年（昭和21年）10月9日：多古線の廃線に伴い、多古駅も廃駅となりました。

駅構造

多古駅の構造に関する詳細な情報は残されていません。しかし、駅の移転があったことや、仮駅が存在したことなどから、その構造は時代の変遷とともに変化したと考えられます。

周辺（現在）

初代多古駅周辺

多古町役場
多古町公民館

2代目多古駅周辺

国道296号
JAかとり多古支店

隣の駅

成田鉄道多古線における多古駅の隣の駅は以下の通りです。

染井駅
下総吉田駅

脚注

参考文献

今尾恵介監修 『日本鉄道旅行地図帳3号 関東1』（新潮社 2008年、 ISBN 978-4-10-790021-0）

関連項目

廃駅
* 廃線

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