多賀町 (茨城県)

多賀町の概要

多賀町（たがちょう）は、かつて茨城県多賀郡に存在した町です。現在の茨城県日立市の一部、特に常陸多賀駅（旧称：下孫駅）周辺に相当します。1938年に河原子町、鮎川村、国分村が合併して発足し、1941年には坂上村を編入して拡大しましたが、1955年に日立市へ編入され、その歴史を終えました。

地理

多賀町は旧多賀郡の最南端に位置し、太平洋に面しています。海岸部は河原子から大甕にかけて平野が広がりますが、大部分は多賀山地の一部で山がちな地形です。河原子以北の海岸は台地が迫り出し、断崖絶壁が続く景観が特徴です。

歴史

1897年（明治30年）2月25日：日本鉄道磐城線（現在の常磐線）が開通し、下孫駅（現：常陸多賀駅）が開業。
1938年（昭和13年）4月1日：河原子町、鮎川村、国分村が合併し、多賀町が発足。
1941年（昭和16年）2月11日：坂上村を編入。
1947年（昭和22年）9月1日：日立電鉄線の大甕駅 - 鮎川駅間が開業。
1955年（昭和30年）2月15日：日高村、久慈郡久慈町、坂本村、東小沢村、中里村とともに日立市へ編入され、多賀町は消滅。

行政区域の変遷

多賀町は、合併や編入を通じて行政区域が変化しました。発足当初は河原子町など3町村でしたが、後に坂上村を編入し、最終的には日立市に編入されました。

大字

多賀町には以下のような大字が存在しました。

大久保（おおくぼ）
大沼（おおぬま）
金沢（かねさわ）
河原子（かわらご）
下孫（しもまご）
諏訪（すわ）
成沢（なるさわ）
水木（みずき）
森山（もりやま）
油縄子（ゆなご）

人口・世帯

多賀町の人口と世帯数は、記録されているものの、正確な数値は不明です。1946年以前のデータには、旧坂上村の人口は含まれていません。

交通

鉄道

日本国有鉄道（現：東日本旅客鉄道）
常磐線：大甕駅 - 常陸多賀駅
日立電鉄（2005年4月1日廃止）
日立電鉄線：鮎川駅 - 桜川駅 - 河原子駅 - 大沼駅 - 水木駅 - 大甕駅

道路

一級国道
国道6号（陸前浜街道）

その他

茨城県内の自治体では「町」を「まち」と読むのが一般的ですが、多賀町は例外的に「ちょう」と読まれていました。

関連情報

茨城県の廃止市町村一覧
* 多賀町 (曖昧さ回避)

多賀町は、その短い歴史の中で、鉄道の開通や市町村合併など、さまざまな出来事を経験しました。現在は日立市の一部として、その名残をとどめています。

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