夜の傾斜

夜の傾斜

『夜の傾斜』は、1980年9月8日から12月29日までテレビ朝日系列の「月曜劇場」枠で放送されたテレビドラマです。全14回にわたり、企業社会の裏側で繰り広げられる愛と復讐の物語が描かれました（1980年10月6日、10月20日、11月3日は休止）。

あらすじ

物語は、主人公である麻生圭子が、総会屋によって会社を乗っ取られ、その責任を負って自ら命を絶った父の復讐を誓うところから始まります。社長令嬢であった圭子は、父の死後、自ら総会屋へと転身し、父を追い詰めた者たちへの復讐を果たそうとします。彼女は、自らの財産をなげうって復讐の準備を進め、様々な人物を巻き込みながら、企業社会の闇に足を踏み入れていくのです。

圭子は妹のいづみと奥日光へ旅行中、父・達之助が急病だと知らされ帰京します。しかし、父は総会屋の立石によって会社を乗っ取られた責任を取り自殺を図ったと知ります。邸宅を売り、伊沢に高額のリベートを約束し高利の貸付先を紹介してもらい、魚住の部屋を事務所として立石の関係企業の株買い占めを開始します。

キャスト

麻生圭子：大原麗子
矢代七郎：田中健 - 圭子の恋人
麻生いづみ：古手川祐子
市原：山形勲 - 市原製薬社長
戸坂：中尾彬 - 達之助の秘書
小夜子：范文雀 - バーのマダム
芳江：三條美紀
菊井：田中明夫 - 丸菱デパート社長
佐伯：多々良純 - 丸菱デパートの大口株主
有田：勝部演之 - 鑑定の権威者
風間：辻萬長 - 暴力団員、立石の手先
伊沢：谷啓 - 協立銀行支店長
吉岡：名古屋章 - 七郎の会社の社長
立石加奈子：矢沢杏子 - 立石の娘
牧さゆり：藤波圭子
中野：草薙幸二郎 - 達之助の後任の旭光製糖社長
麻生達之助：細川俊夫 - 圭子といづみの父、旭光製糖社長
魚住：加藤嘉
大坂志郎
立石俊輔：二谷英明

スタッフ

原作：船山馨
脚本：山田信夫（全話担当）、重森孝子（第5話 - 14話）
プロデューサー：須田雄二
演出：稲垣健司
主題歌：「いちどだけ冒険者」渡辺真知子

サブタイトル

第1話～第5話はサブタイトル無し

第6話 「女身を賭けて」
第7話 「仕組まれた罠」
第8話 「閉ざされた復讐」
第9話 「涙の誓い」
第10話 「奪われた唇」
第11話 「新たなる標的」
第12話 「涙の別離」
第13話 「恐怖の監禁」
第14話 「愛・憎・そして…」

その他

* 田中健と古手川祐子は、本作での共演をきっかけに結婚しました（後に離婚）。

『夜の傾斜』は、企業ドラマとしての側面を持ちながら、サスペンスやメロドラマの要素も兼ね備えた作品です。大原麗子演じる麻生圭子の、美しくも凄絶な復讐劇は、多くの視聴者の心を捉えました。

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