夜はエキサイティング

『夜はエキサイティング』の概要と背景

『夜はエキサイティング』（よるはエキサイティング）は、1984年10月6日から1985年3月23日までテレビ東京で放送されていたバラエティ番組です。この番組は、当時人気を博していたフジテレビの『オールナイトフジ』に対抗する形で制作されました。番組の特徴は、その内容が性風俗特集を前面に出したお色気番組であったことです。当時、同時間帯には他局でも似たようなコンセプトの番組が多数放送されていましたが、『夜はエキサイティング』は唯一、事前収録による放送形式をとっていました。これにより、視覚的な演出や編集を駆使した内容を提供することが可能でした。

制作と放送の経緯

『夜はエキサイティング』の放送は、土曜日の深夜24:00から26:00（実質的には日曜の0:00から2:00）という時間帯で行われました。この時間帯は当時の若者にとって、自由な時間を利用して視聴するのに適しており、特にリラックスしたい週末の夜に楽しみやすい内容でした。また、番組の司会には鈴木ヒロミツとマリアンが起用され、彼らの掛け合いやトークが視聴者に支持を受けました。

番組への批判と対応

しかし、1985年に入ると、いくつかの苦情が寄せられることとなります。特に衆議院予算委員会では、他局のお色気番組と共にプログラムが取り上げられ、郵政省からも改善策の提示を求められました。これを受けて、テレビ東京では放送基準審議会の下部機構として放送倫理小委員会が設置され、児童や青少年に配慮した自主規制が求められるようになりました。会長を務めていた中川順社長は、番組の質の向上と自主規制を進める重要性を強調し、業界全体での倫理向上を呼びかけました。

番組の終了とその後

最終的に、これらの問題が影響し、1985年3月23日に『夜はエキサイティング』は終了しました。この時期、他の競合番組が生放送形式で放送されていた中、事前収録形式であったため、視聴者のニーズに応えられない部分があったことも影響したと考えられます。放送終了後は、日本映画名作劇場が4月からスタートし、テレビ東京の土曜深夜には長らくお色気番組が放送されない空白期間が続くこととなりました。これにより、テレビ東京では1991年秋まで待つことになるまで、このような形式の番組が存在しないこととなりました。

同時期の他の番組

同時期、同じ時間帯に放送されていた他の番組としては、日本テレビの『TV海賊チャンネル』やTBSの『ハロー!ミッドナイト』、フジテレビの『オールナイトフジ』、テレビ朝日の『ミッドナイトin六本木』などがあり、いずれの番組も若者向けの刺激的な内容を届けていました。このような背景のなかで、『夜はエキサイティング』は独自の位置を占めていたのです。

当時の視聴者にとって、エンターテインメントとしての役割を果たしたこの番組は、時代の流れと共に変化するテレビ文化を象徴する存在だったと言えるでしょう。

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