夢で逢えたら (キンモクセイの曲)

「夢で逢えたら」は、日本のバンド、キンモクセイが2005年2月16日に発表した11枚目のシングルです。発売元はBMGファンハウスでした。この楽曲は、シンガーソングライター吉田美奈子が1976年に発表した同名曲のカバーであり、多くの音楽ファンに親しまれています。

キンモクセイによるカバーは、原曲の魅力を最大限に引き出すことを目指し、吉田美奈子によるオリジナル版のアレンジをほぼ忠実に再現しています。原曲の特徴的なサウンドはそのままに、キンモクセイならではの解釈が加えられています。特に、オリジナルの間奏にあったセリフはカットされ、楽曲そのものの持つ情感がより際立つようにアレンジされています。

このシングルには、バリエーションとして「夢で逢えたら（総天然色Style）」も収録されています。このバージョンは、オリジナル歌手である吉田美奈子の実兄であり、作詞・作曲者でもある大瀧詠一のレコーディングエンジニアとして知られる吉田保がミックスを担当しています。吉田保は、大瀧詠一の1980年代以降のレコーディングを支えた人物であり、その技術と音楽的センスが、このカバー曲に新たな魅力を与えています。

さらに、カップリング曲として収録されている「熱き心に（New Mix）」は、大滝詠一のトリビュートアルバム「ナイアガラで恋をして Tribute to EIICHI OHTAKI」からのシングルカットです。アルバムに収録されているバージョンとは異なるミックスが施されており、このシングルでしか聴けない特別な音源となっています。こちらもミックスは「夢で逢えたら（総天然色Style）」と同様に吉田保が担当しています。

シングルには、以下の4曲が収録されています。

1. 夢で逢えたら
作詞・作曲:大瀧詠一、編曲:キンモクセイ
ダイハツ『ミラジーノ』CMソングとして使用されました。オリジナル版の雰囲気を残しつつ、キンモクセイらしいアレンジが施されています。
2. ちょうど今から
作詞・作曲:伊藤俊吾、編曲:キンモクセイ
キンモクセイのオリジナル曲で、彼らの音楽性の幅広さを示す楽曲です。
3. 夢で逢えたら（総天然色Style）
作詞・作曲:大瀧詠一、編曲:キンモクセイ、ストリングス編曲:井上鑑
吉田保がミックスを担当したバージョンで、よりクリアで奥行きのあるサウンドが特徴です。ストリングスアレンジは井上鑑が担当しています。
4. 熱き心に（New mix）
作詞：阿久悠／作曲：大瀧詠一／編曲：キンモクセイ
トリビュートアルバムからのシングルカットで、アルバムとは異なるミックスが施されています。大瀧詠一の楽曲に新たな解釈を加えた意欲作です。
5. 夢で逢えたら（総天然色Styleカラオケ）
　「夢で逢えたら（総天然色Style）」のカラオケバージョンです。

このシングルは、キンモクセイのアルバム「NICE BEAT」（初回限定盤のみ収録）とベストアルバム「ベスト・コンディション 〜kinmokusei single collection〜」にも収録されています。特にベストアルバムには、シングルに収録された「夢で逢えたら」と「ちょうど今から」の両方が収録されており、彼らの代表的なシングルコレクションとして楽しめます。

「夢で逢えたら」は、キンモクセイがカバーしたことで、幅広い世代に愛される楽曲となりました。原曲の持つ普遍的な魅力に加え、キンモクセイの演奏とアレンジ、吉田保によるミックスが、このカバーを特別なものにしています。

もう一度検索