NICE BEAT

『NICE BEAT』（ナイス・ビート）は、2004年12月22日に日本のロックバンド、キンモクセイが発表した3枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、キンモクセイにとって重要な転換期を示す作品と位置付けられています。

アルバム概要

本作の最大の特徴は、全楽曲の作詞作曲をボーカルの伊藤俊吾が手掛けている点です。これまでのアルバムではアマチュア時代の楽曲も含まれていましたが、『NICE BEAT』では全てが書き下ろしの新曲で構成されており、「“第二期キンモクセイ”のスタート」と銘打たれました。また、初回生産限定盤には「NICE BONUS盤」と題されたボーナスディスクが付属しており、ファンにとっては見逃せない内容となっています。

収録曲について

アルバムには、キンモクセイのメンバーと佐橋佳幸によって編曲された楽曲を中心に、バラエティ豊かな12曲が収録されています。以下に収録曲とその特徴をまとめます。

1. ステレオ
2. 君とチンパンジー
- 9thシングルのカップリング曲。
3. 兄ちゃんの唐揚げ
4. メロディ
- 9thシングル。
5. ナイスビート
- キンモクセイによる編曲。
6. スウィート・ララバイ
7. 目で見ろ
8. 失恋記念日
9. 太郎のおかたづけ
- キンモクセイによる編曲。
10. 君が泣く
11. ひぐらし
- キンモクセイによる編曲。
12. むすんでひらいて
- 10thシングル。日本テレビ系『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』2004年12月度エンディングテーマに起用。

NICE BONUS盤について

初回盤に付属する「NICE BONUS盤」には、以下の3曲のカバーと、過去のシングル曲が収録されています。

1. 夢で逢えたら
- 作詞・作曲：大瀧詠一、編曲：キンモクセイ。吉田美奈子のカバー。2005年2月16日には11thシングルとしてシングルカット。ダイハツ『ミラジーノ』CMソングにも起用。
2. 踊ろよ、フィッシュ
- 作詞・作曲：山下達郎、編曲：キンモクセイ&澤近泰輔。山下達郎のカバー。
3. 黄昏電車〈LIVE〉
- 編曲：キンモクセイ。松たか子への提供曲のセルフカバー。
4. 二人のムラサキ東京
- キンモクセイと東京ジェンヌ名義でリリースされたシングル。

アルバムの特徴

『NICE BEAT』は、キンモクセイが新たな音楽性を追求し始めた時期の作品であり、伊藤俊吾のソングライティングの才能が際立っています。バンドサウンドを基盤にしながらも、バラエティに富んだ楽曲構成で、聴く人を飽きさせない魅力があります。また、初回盤に付属するボーナスディスクは、キンモクセイの新たな一面を示すとともに、幅広い音楽的ルーツを感じさせる内容となっています。彼らの音楽的な進化を捉えた本作は、ファンのみならず、多くの音楽ファンに聴いてほしい一枚です。

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