夢のサーフシティー

『夢のサーフシティー』

『夢のサーフシティー』（ゆめのサーフシティー）は、村上春樹が主に文を担当し、安西水丸がイラストを手掛けた作品であり、1998年7月1日に朝日新聞社から発行された一種のCD-ROMとしての書籍です。この作品は村上春樹が1996年に運営を開始した「村上朝日堂ホームページ」から派生したものであり、ホームページの更新は1997年11月に一時休止しましたが、その期間に寄せられた読者たちとのやり取りが収められています。このCD-ROMの中には、「読者＆村上春樹フォーラム」というセクションがあり、村上と読者のメール交換をまとめたものが収録されています。

作品の背景

この作品のタイトルは、村上春樹が元プロ野球選手の土橋勝征氏に「夢のサーフシティー」というニックネームを付けたことから由来しています。また、アメリカの音楽デュオであるジャン＆ディーンの楽曲「サーフ・シティ」にも由来しており、実際には1978年に製作された彼らの伝記TV映画の邦題が『夢のサーフシティー』であり、これらの影響が作品全体に色濃く表れています。

内容概要

『夢のサーフシティー』では、以下の主要なコンテンツが収録されています：

• - 読者＆村上春樹フォーラム（全106回）：このセクションでは、1996年6月27日から1997年11月12日までの間に寄せられた読者からのメッセージがまとめられ、村上との対話が随所に見受けられます。
• - 村上の近況（全6回）：1996年6月から1997年正月までの村上春樹の日常や感想についてのエッセイが含まれています。
• - 村上ラヂオ（全22回）：1997年1月24日から1998年3月23日まで放送されたラジオ番組の記録がまとめられています。
• - 『アンダーグラウンド』フォーラム（全4回）：1997年3月から同年6月までの間に行われたフォーラムの内容を収録しています。
• - 村上朝日堂・番外編や安西水丸コーナー、安西水丸美術館など、村上春樹と安西水丸の特別な関係を反映した内容も盛りだくさんです。

特に注目すべきは、1998年1月27日に収録された特別付録「南青山『愛人カレー』対談」です。この対話では村上春樹と安西水丸の興味深い会話が10分54秒にわたって収められており、彼らのユニークな視点を垣間見ることができます。

付録と関連項目

さらに、このCD-ROMは「ぱそ」雑誌編集長の五十嵐文生によるホームページ案内も含まれており、村上春樹の作品を楽しむための豊富な情報が詰まっています。また、村上朝日堂や彼の作品に関連する新たな質問やフォーラムの情報も提供されており、読者と村上春樹との厚い絆が感じられる内容となっています。

この作品は、村上春樹のファンや彼の作品に興味を持つ読者にとって、貴重な資料となるでしょう。彼の作品全体に通じる独特の魅力を再確認できる良い機会です。

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