夢路いとし・喜味こいし

夢路いとし・喜味こいしの漫才の世界

夢路いとし・喜味こいし（ゆめじ いとし・きみ こいし）は、1937年から2003年まで活動を続けた日本の漫才コンビです。彼らは兄弟であり、上方漫才の草分けとして多くのファンに愛されました。「上方漫才の宝」とも称される彼らは、1999年に大阪市から無形文化財に指定されています。

経歴

コンビの結成

夢路いとし、本名・篠原博信と喜味こいし、本名・篠原勲は、旅回りの劇団に所属する両親の下に生まれ育ちました。父は元警察官でしたが、芝居が好きで退職後は舞台の世界に足を踏み入れることになりました。看護師であった母も、父に従って三味線を習い、巡業に参加しました。

兄弟は幼少期から子役として活動し、1932年に初舞台を踏む経験を有しています。戦間期、彼らは名古屋で芝居を続ける中で舞台での掛け合いが自然と鍛えられていきました。その際、共演者の玉乗り芸人から漫才に挑戦することを勧められ、1940年に荒川芳丸に師事しコンビを結成しました。

活動の成長と停滞

彼らの活動は1943年に弟が山口県の軍需工場に徴用されたことにより一時停止しますが、弟が戦後戻ると再びコンビを組み直し、松鶴家団之助の興行に参加し再出発します。この頃、漫才スタイルが確立され、新作漫才の発表会「MZ研進会」をきっかけに、新たなネタ作りのスタイルが形成されました。

1949年には、全国放送のラジオ番組『上方演芸会』に定期的に出演し、徐々に名声を獲得します。それに伴い、テレビや映画など多岐にわたる活動を開始し、各種のお笑い賞を受賞するなど、彼らの地位はますます確立されました。

解散と晩年

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