大串自然公園

大串自然公園：瀬戸内海の絶景と歴史が織りなす憩いの空間

香川県さぬき市小田に位置する大串自然公園は、瀬戸内海国立公園に含まれる大串半島北部に広がる、面積約100ヘクタールの広大な自然公園です。小豆島の南に突き出た半島の美しい景観は、訪れる人々を魅了します。園内には、歴史的建造物やレクリエーション施設が充実しており、一日中楽しむことができます。

公園内の主な施設

公園南側の入口から周回道路沿いに、様々な施設が点在しています。

まず、入口付近には開拓神社があり、その隣には広大な多目的芝生広場が広がっています。この広場の北端には展望台があり、そこからの眺望は四国八十八景の一つに選ばれているほど素晴らしい景色です。かつては、この広場の西側に宿泊施設と温泉がありましたが、2012年4月に閉鎖されました。現在、入口付近には駐車場と公衆トイレがありますが、工事中のため立入禁止となっています。

江戸時代には、この場所は高松藩の牧場だったという歴史も持ちます。休憩を兼ねた飲食施設として計画されている「時の納屋」も現在建設中で、2024年3月29日のオープンを目指しています。

芝生広場からさらに進むと、直径5メートル、高さ4メートルの「大串狼煙場跡」があります。江戸時代中期以降、高松藩が築いた狼煙場で、昭和59年には元の場所から約100メートル北に移転・修復されました。

野外音楽広場テアトロンは、多目的に利用できる野外劇場です。音楽イベントや演劇などに利用され、自然に囲まれた開放的な空間で、様々な催しが行われています。

公園の最北端には、海上交通の安全と大漁を祈願して建立された「長ぞわい観音」があります。高さ7.2メートルの庵治石製の観音像は、その荘厳な姿で人々を見守っています。この場所は、1863年から2年間、高松藩が砲台場を設置し、駐屯兵舎や弾薬庫があった場所でもあります。

歴史好きにはたまらない「大串石切場跡」も公園内にあります。さぬき市指定史跡であるこの場所は、白色凝灰岩の切石場跡で、1339年には京都の石清水八幡宮に、この場所の石が運ばれた記録が残っています。鎌倉時代前期頃から操業していたと推定されています。

その他、海釣り公園、シーサイドコリドールオートキャンプ場（コテージ4棟、オートキャンプ場12サイト）、シーサイドコリドール球技場など、レクリエーション施設も充実しています。さぬきワイナリーではワインの見学もでき、さぬき市物産センターではワインや土産物の販売も行われています。これらの施設の近くには、大駐車場とトイレも完備されています。

アクセス

最寄りの駅は、ことでん志度線琴電志度駅とJR高徳線志度駅です。両駅からタクシーで約15分かかります。車の場合は、志度寺から約15分です。

周辺情報

公園周辺には、さぬきの森森林浴公園や大川広域志度クリーンセンターなどもあります。さぬきの森森林浴公園では、散策コースが整備されており、自然の中でリラックスした時間を過ごすことができます。

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