大佑

大佑 (Daisuke)

大佑（だいすけ、本名：押田 大佑〈おしだ だいすけ〉、1978年7月30日 - 2010年7月15日）は、日本の歌手、ドラマー。

経歴

東京都出身の大佑は、1999年にドラムを担当していたFatimaを脱退後、DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの京の勧めによりボーカルへ転向し、蜉蝣を結成。

2007年1月8日に蜉蝣を解散後、同年4月にthe studsを結成。しかし、2009年8月7日にthe studsは充電期間に入ります。

2010年4月6日には「大佑と黒の隠者達」名義でソロ活動をスタートさせますが、同年7月15日に急逝。享年31歳でした。

2010年8月16日に献花式、2011年7月15日には追悼ライブが行われ、多くのファンが彼の死を悼みました。

人物と音楽性

Fatima時代はドラマーでしたが、脱退後、鬱状態にあった際にDIR EN GREY|DIR_EN_GREYの京にボーカルへの転向を勧められたことが、音楽人生の転機となりました。蜉蝣ではカリスマボーカルとして独自の存在感を放ち、作詞も担当。ビジュアル系バンドの欧州進出が珍しかった時代に、いち早く海外へ進出し、特にフランスで高い人気を博しました。

「大佑と黒の隠者達」では、音楽だけでなく芝居の要素を取り入れることを理想としていました。そのコンセプトは、彼の表現者としての幅広さを示しています。

幼少期より心臓に疾患を抱えており、蜉蝣のバンドコンセプトもこの病気に由来しています。また、子供の頃はジュニア級プロレスラーになることを夢見ていたり、母親に連れられて演劇を観る機会が多かったことから演劇好きになるなど、多岐にわたる興味を持っていました。

メジャーシーンに出ることを嫌い、表面的だけの関係を築くことを苦手としていたため、蜉蝣時代から「売れること」よりも「やりたいこと」を重視していました。しかし、所属レーベルのFIRE WALL DIVISIONはSONYに流通を委託しており、メジャー流通はしていました。

蜉蝣解散後もメンバーとの親交は深く、共に飲みに行くことも多かったようです。特に、蜉蝣初期メンバーのMASAYAや、the studsのメンバーであるaieとは親友の間柄でした。

亡くなる直前に受けたインタビューでは、「心の支えを失った」と語っており、その精神状態が案じられていました。MERRYのガラとは生前「どちらかが音楽を辞めたら自分も辞める」という約束を交わしていました。

高校時代からドラムを始め、最初にコピーした曲はX JAPANの「紅」でした。

大佑と黒の隠者達

the studs活動休止後に始動したソロプロジェクト。所属レーベルは亡国の騎士団。バンドコンセプトは「復讐」。PVに一般公募によるエキストラ「隠者達」が出演する企画や、サポートミュージシャンを「隠者達」として非公開にするなど、独自の演出が施されていました。

死去

2010年7月15日午前2時頃、東京都内の自宅で亡くなっているのを友人が発見。打ち合わせ後、帰宅後に酒と精神安定剤を大量に摂取したとされ、自殺と見られていますが、幼少期より抱えていた心臓の病気により、薬や酒に体が過剰に反応した事故死の可能性も指摘されています。

21日にはシングル「嫌」の発売、秋にはアルバムリリース、海外ツアーも予定されていた矢先の出来事でした。

ディスコグラフィー

シングル

翻弄（2010年6月2日）
嫌（2010年7月21日）

アルバム

漆黒の光（2011年4月20日） - 遺作。DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの京、ムック、MERRY、D'espairsRay、12012など、多数のアーティストが参加。

配布CD

嘘と迷路（2010年6月11日） - 謎のギターボーカル、LULU

その他

大佑 1978-2010（2010年12月） - 写真、インタビューなどを収録したメモリアルブック。

関連項目

自殺・自決・自害した日本の著名人物一覧

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