大分共同発電所

大分共同発電所について

大分共同発電所は、大分市に位置する火力発電施設で、九州共同発電株式会社がその設置と運営を担っています。この発電所は、1969年に富士製鉄と九州電力の出資により設立された大分共同火力株式会社によって建設が進められ、1972年に初めて運転を開始しました。

発電の歴史

1号機は1972年4月に営業運転を開始し、続いて1973年には2号機も運転を始めています。これらの発電設備は主に製鉄所で発生する副生ガス、すなわち高炉ガスとコークス炉ガスを燃料として利用し、生成した電力は近隣の製鉄所および九州電力に供給されています。

大分共同発電所の特筆すべき点は、その環境への配慮です。重油の使用は極めて少なく、これにより硫黄酸化物の排出量が抑えられています。また、炉内の温度を制御することで窒素酸化物の排出も低減できるという利点があります。最初のガス混焼割合は75%でしたが、1980年にボイラー改造を行った結果、副生ガスのみでの運転が実現しました。

最新の発電システム

さらに、2015年2月には排熱回収型コンバインドサイクル発電方式を取り入れた3号機が稼働を開始し、発電効率の向上が図られています。この3号機には、1軸のガスタービン（定格出力8.5万kW）と1軸の蒸気タービン（定格出力6万kW）が搭載され、高い熱効率（46.5%）を誇ります。

発電設備の概要

• - 総出力: 65.5万kW
• - 1号機:

- 発電方式: 汽力発電
- 定格出力: 25.5万kW
- 使用燃料: 高炉ガス、コークス炉ガス、重油
- 営業運転開始: 1972年4月

• - 2号機:

- 発電方式: 汽力発電
- 定格出力: 25.5万kW
- 使用燃料: 高炉ガス、コークス炉ガス、重油
- 営業運転開始: 1973年4月

• - 3号機:

- 発電方式: 1,250℃級コンバインドサイクル発電方式
- 定格出力: 14.5万kW
- 使用燃料: 高炉ガス、コークス炉ガス
- 営業運転開始: 2015年2月2日

統合と今後の展望

2024年10月以降、大分共同火力株式会社は戸畑共同火力株式会社と統合し、新設の九州共同発電株式会社として運営が継続されます。これにより、今後も効率的で環境に優しい発電が期待されるでしょう。

まとめ

大分共同発電所は、その歴史とともに技術の進化を遂げ、持続可能な発電を実現しています。今後も地域に貢献しながら、さらなる環境意識の向上を図っていくことでしょう。

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