大分県立埋蔵文化財センター

大分県立埋蔵文化財センター：大分の歴史と文化を紐解く

大分県立埋蔵文化財センターは、大分県大分市に位置する埋蔵文化財調査・研究機関です。2004年の設立以来、県内の歴史・文化遺産の保護と継承に貢献しています。発掘調査、出土物の整理・保管、そして一般への公開という、重要な役割を担っています。

多彩な活動

センターの活動は多岐に渡ります。まず、中心となるのは県内各地における発掘調査です。歴史の痕跡を丁寧に掘り起こし、貴重な資料を収集しています。調査で得られた資料は、センター内で丁寧に整理・保管されます。そして、その成果は、一般の方々にも分かりやすく公開されています。

一般の方々への教育普及活動にも力を入れています。企画展の開催、研修会や講座の開催、学校への出前授業、職場体験の受け入れなど、様々な取り組みを通して、考古学への理解を深める機会を提供しています。

歴史と変遷

センターの前身は、1972年に開設された県教育庁文化課文化財資料室です。その後、1997年に大分市中判田に移転しました。老朽化した施設の建て替えに伴い、2016年に一般公開を休止。旧大分県立芸術会館を改修した新施設に2017年に移転し、「大分県立埋蔵文化財センター」として新たに開館しました。

新施設の魅力

新施設には、「豊の国考古館」、「BVNGO（ぶんご）大友資料館」、「歴史体験学習館」といった魅力的な展示施設が設けられています。

豊の国考古館では、黒曜石や中世の石塔など、大分県を代表する遺跡から出土した貴重な資料が展示されています。特に、石器の材料として使われた姫島の黒曜石は、古代の生活を知る上で重要な手がかりとなります。

BVNGO（ぶんご）大友資料館では、国指定史跡である大友氏遺跡から出土した約750点の遺物が展示されています。1595年のポルトガル製地図で九州全域を指す「BVNGO」という名称は、当時大友氏の勢力が九州全域に及んでいたことを示唆するものです。

アクセス

所在地： 大分県大分市牧緑町1-61

電車： JR九州日豊本線牧駅下車、徒歩6分

バス： 大分駅前6番のりばから大分バス「一里塚」行きで14分、牧停留所下車、徒歩2分

車： 大分駅から滝尾橋経由で約10分

旧施設概要

移転前の施設（大分市大字中判田）の情報も残しておきます。

所在地： 大分県大分市大字中判田1977番地
敷地面積： 5469.7m²
施設概要（延床面積）
管理棟（747.0m²）
研修棟（710.0m²）
整理棟（198.0m²）
* 収蔵棟（1,269.2m²）

旧施設へのアクセスは、JR九州豊肥本線中判田駅下車、徒歩10分、または大分バス判田中学校前停留所下車、徒歩5分でした。

まとめ

大分県立埋蔵文化財センターは、考古学研究の拠点として、そして地域社会への教育・啓発活動の場として、重要な役割を果たしています。最新の設備と充実した展示、そして活発な教育活動は、多くの人々に大分の歴史と文化への関心を高めることに貢献しています。

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