大分バス

大分バス株式会社：大分県中南部を網羅するバス事業者

大分バス株式会社は、大分県の中部と南部を主な営業エリアとする、乗合バスと貸切バスを運営する会社です。1935年、佐藤恒彦氏と山中一夫氏によって大分市内のバス路線を買収して創業されました。当初は個人経営でしたが、翌年には路線を拡大し、1937年には株式会社として設立されました。戦後、大分市と県南部のバス事業者を次々と合併し、事業規模を拡大していきました。

発展と変遷

創業以来、大分バスは地域交通の重要な担い手として発展を続けました。現在では、大分市をはじめ、由布市、佐伯市など、大分県南部を広くカバーする路線網を構築しています。しかし、過疎化が進む地域では、大野竹田バスや臼津交通といった子会社、そしてコミュニティバスに運行を委託することで、効率的な運営を行っています。大分バス本体は、大分市と由布市挾間町を主要エリアとして路線を運行し、他社との共同運行による高速バスも運行しています。

2005年には、整理回収機構の支援による私的整理を行い、近畿日本鉄道（近鉄）グループから独立しました。新たな出資者として西日本鉄道（西鉄）が参入し、地元企業や大分県からの支援も得て、経営再建を果たしました。2010年には債務超過を解消し、大分県は2013年に出資を解消しました。

運行エリアとターミナル

大分バスの運行エリアは、大分県内全域に及びます（高速バス路線を除く）。主な市町村として、大分市、由布市、佐伯市、臼杵市、津久見市、竹田市、豊後大野市が挙げられます。

主要なバス乗り場（営業所を除く）は、金池ターミナル、大分駅前、中央通り、大手前ターミナルなどです。金池ターミナルはかつては郊外線や特急バスの主要ターミナルでしたが、現在は機能が縮小されています。一方、中央通りは、事実上大分バス最大のターミナルとして機能しており、乗客案内所や乗車券販売所なども併設されています。佐伯市には大手前ターミナルがあり、佐伯市中心部の路線バスが発着します。

路線バスの系統番号

大分バスは、2006年12月より、大分市内路線バスにアルファベットと数字を組み合わせた系統番号を導入しました。これは、大分交通と共通のシステムであり、アルファベットは基幹経路を示し、数字は準基幹経路や終点を示しています。各路線の系統番号は、その路線の地理的な位置や行き先を反映した複雑な体系となっており、大分市中心部からの経路も、各方面で異なっています。

主な路線系統

大分バスの路線は非常に多く、ここでは主要な路線をいくつか例示します。

基幹路線: 各方面への主要路線。アルファベットで分類される。
循環路線: 特定地域を循環する路線（例：大洲循環線、岩田循環線）。
スクールバス: 学校の通学時間帯に運行される路線。休校日は運休となる。
郊外線: 市街地から郊外地域を結ぶ路線。
高速バス: 大分と福岡、長崎、神戸、大阪、京都などを結ぶ路線（他社と共同運行）。
都市間特急バス: 大分と熊本などを結ぶ特急バス（他社と共同運行）。

各系統の詳細は、非常に複雑で網羅するには膨大な情報量が必要となるため、ここでは割愛します。

廃止路線

大分バスは、時代の変化や利用状況の減少などによって、多くの路線を廃止してきました。廃止された路線は高速バス、特急バス、一般路線バスなど多岐に渡り、かつては県内各地を結ぶ重要な役割を担っていた路線も多くあります。廃止された路線の情報も、本文中に記載されている通りです。

その他事業

大分バスは、バス事業以外にも、吉野家のフランチャイズ運営、日田天領水の販売、キャンプ場の運営など、多様な事業を展開しています。

まとめ

大分バスは、長年にわたり大分県中南部における地域交通を支える重要な役割を果たしてきました。経営の変遷や路線の再編を繰り返しながらも、地域社会のニーズに対応したバス事業を展開し続けています。今後ますます高齢化や過疎化が進む中で、地方公共交通のあり方を模索し続けることが求められています。今後も大分バスの動向に注目していく必要があります。

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