大分県立大分雄城台高等学校

大分県立大分雄城台高等学校（おおいたけんりつおおいたおぎのだいこうとうがっこう）は、大分県大分市にある公立高等学校です。通称は「雄城高（おぎこう）」として親しまれています。全日制課程の単位制普通科を設置しており、生徒の多様な進路に対応した学習機会を提供しています。

学校は標高約70メートルの雄城台地に位置し、通学路には急勾配の「雄城坂」があります。敷地内には雄城神社が鎮座しています。

本校は1973年（昭和48年）4月10日に開校しました。当初は合同選抜方式を採用していましたが、1995年（平成7年）からは単独選抜に移行しました。2007年度からは単位制普通科へと改編されています。開校以来、普通教室棟や体育館、管理棟などが順次整備され、教育環境が拡充されてきました。また、アメリカ合衆国の複数の高校と姉妹校提携を結び、国際交流も行っています。

教育の基本方針は、初代校長が定めた「誠実・自主・創造」の校訓です。この校訓を教育目標とし、生徒の育成を図っています。校章の三本の矢は、源為朝と毛利元就の伝承に由来し、校訓の精神を表しています。

学校が立地する稙田地区は、大分市の人口増加に対応するために開発された住宅地です。開校当初は近隣からの通学者が主でしたが、現在は市中心部からの通学者も増えています。台地上の敷地は広大で、静かな学習環境が保たれています。校庭の桜並木や芝生は卒業生が植樹したもので、管理棟の中庭の日本庭園は生徒会の提案によるなど、生徒や卒業生が学校環境づくりに関わっています。

校舎は管理棟、普通教室棟、特別教室棟から成り、体育館やプールなども備えています。管理棟は正門近くにあり、図書館や職員室が入っています。中央の中庭は、上空から見ると大分県の形を模した配置がされていると言われています。

年間を通してクラスマッチ、学習合宿、修学旅行など多様な行事が実施されます。中でも9月の「九月祭」は文化祭と体育祭からなり、体育祭では地域ゆかりの「為朝合戦」が行われます。冬には伝統の「強歩大会」があり、1・2年生が霊山方面へ向かう約16kmから20kmのコースを踏破し、体力と精神力を養います。生徒総会では学校への要望が議論されますが、最終的な判断は学校側が行います。

部活動は運動部、文化部ともに活発に活動しており、全国レベルでの実績も多数あります。運動部では、男子ハンドボール部が全国大会で3位入賞、硬式野球部が夏の県大会決勝に複数回進出しています。陸上部女子は九州大会で二連覇するなど顕著な成績を収めています。文化部では、放送部がNHK杯全国高校放送コンテストで全国優勝・準優勝の実績を持つなど、高い評価を得ています。

交通面では、最寄りの鉄道駅から距離があるため、バスや自転車、自家用車での通学が一般的です。大分バスの「雄城台高校入口」停留所が利用できます。

校舎や雄城神社は、映画『なごり雪』のロケ地として使用されたこともあります。

実業界、スポーツ、学術、政治など、多分野で活躍する多くの著名な卒業生を輩出しています。元プロ野球選手の安藤優也氏、陸上競技短距離選手の兒玉芽生氏、大分県知事の佐藤樹一郎氏などがいます。

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