大分県道57号竹田犬飼線

大分県道57号竹田犬飼線：国道から県道へ転身した珍しい道路

大分県道57号竹田犬飼線は、大分県竹田市から豊後大野市犬飼町を結ぶ、全長約31.5kmの一般県道です。この道路の最大の特徴は、その誕生の経緯にあります。元々は国道57号の一部でしたが、中九州横断道路の整備に伴い、2016年と2019年の2段階にわたって、国土交通省から大分県へと移管され、一般県道へと指定替えされたのです。

特に珍しいのは、その路線番号です。国道57号から県道への移管にあたり、地元への配慮から路線番号「57」を引き継いだとのこと。しかし、この決定にはもう一つの側面がありました。当時、大分県の2桁路線番号は56番までしか割り当てられておらず、57番は空き番号だったのです。結果として、同じ番号の国道から県道に転換するという、全国的にも極めて珍しいケースとなりました。一般に、2桁の路線番号は主要地方道に用いられることが多く、2桁の一般県道は全国的にもこの路線がほぼ唯一の存在だといわれています。

ルートと周辺環境

起点は大分県竹田市大字会々、終点は豊後大野市犬飼町下津尾です。起点付近には竹田市役所があり、終点付近には犬飼支所があります。ルート上では国道442号と重複する区間があり、豊肥本線と交差します。また、途中には「道の駅あさじ」も位置し、地域の交流拠点となっています。

歴史

• - 2016年1月29日：大分県告示第53号により認定
• - 2016年4月1日：国道57号の中九州横断道路（犬飼IC - 朝地IC）区間が県道に移管
• - 2019年4月1日：国道57号の中九州横断道路（朝地IC - 竹田IC）区間が県道に移管

道路施設

この道路にはいくつかの橋梁とトンネルが存在します。代表的なものとしては、濁淵川に架かるかがみ橋、千引橋、濁淵大橋などが挙げられます。また、トンネルとしては七里隧道、笹無田隧道、朝地トンネルなどがあります。これらの施設は、道路の整備の歴史と、地域の地形を反映したものです。

地理と通過自治体

この道路は、竹田市と豊後大野市の2つの自治体を貫いています。両市は豊かな自然環境に恵まれ、この道路は、地域の産業や観光を支える重要な役割を果たしています。

まとめ

大分県道57号竹田犬飼線は、単なる道路というだけでなく、その歴史や経緯、そして、地域社会との関わりという点においても、非常に興味深い存在です。国道から県道への転換という異例の経緯、全国的にも珍しい2桁一般県道の存在、そして、豊かな自然環境の中を走るルート。これらの要素が合わさり、この道路は、大分県の歴史と地理を理解する上で貴重な存在となっているのです。将来的な道路整備や地域開発においても、重要な役割を果たしていくことが期待されます。

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