中九州横断道路

中九州横断道路：大分と熊本を結ぶ高規格道路

中九州横断道路は、大分県大分市と熊本県熊本市を結ぶ全長約120キロメートルの地域高規格道路です。大分県内では「中九州道」の略称で親しまれています。東九州自動車道と九州自動車道を繋ぐ重要な役割を担い、両地域の経済交流促進、特に農産物などの流通拡大に大きく貢献することが期待されています。

計画と整備

1994年12月16日に計画路線として指定された中九州横断道路は、複数の道路区間から構成されています。それぞれの区間は段階的に整備が進められており、既に開通している区間もあれば、現在建設中、または計画段階の区間もあります。

主要な整備区間は以下の通りです。全区間が自動車専用道路として建設されています。

犬飼千歳道路（犬飼IC - 千歳IC）
千歳大野道路（千歳IC - 大野IC）
大野竹田道路（大野IC - 竹田IC）
竹田阿蘇道路（竹田IC - 波野IC）
滝室坂道路（波野IC - 一の宮町坂梨）
北側復旧道路（阿蘇西IC - 大津IC）
大津道路（大津IC - 大津西IC）
大津熊本道路（大津西IC - 熊本北JCT）

さらに、大分宮河内IC - 犬飼IC間および熊本北JCT - 下硯川IC間（熊本環状連絡道路）についても計画段階評価が進められています。早期整備のため、熊本県内の大津西IC - 熊本北JCT - 下硯川IC間は有料道路方式での整備が予定されています。

開通の歴史と今後の計画

中九州横断道路の建設は1990年代から始まり、各区間の開通は段階的に進められています。犬飼千歳道路、千歳大野道路、大野竹田道路などが順次開通しましたが、阿蘇大津道路については、事業が一時休止となり、国道57号の現道拡幅が優先されました。その後、ほぼ同一線上に国道57号北側復旧道路が開通、中九州横断道路の一部として位置づけられました。

近年では、竹田阿蘇道路、大津熊本道路などの着工、開通が相次いでおり、今後の整備にも期待が高まっています。滝室坂道路は2026年度の開通を目指し、現在も建設が進められています。

交通量と今後の展望

中九州横断道路の開通によって、大分県と熊本県間の交通アクセスは大きく改善され、交通量は増加傾向にあります。今後、全線が完成すれば、地域経済の活性化、観光の振興、防災対策の強化などに大きく貢献することが期待されています。しかし、地形的に複雑な地域を通ることから、建設には多くの課題があり、今後も着実な整備が求められます。

関連情報

中九州横断道路に関する情報は、国土交通省九州地方整備局のホームページなどで確認できます。また、関連する道路として、九州横断道路、豊肥本線などがあります。

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