大和総研ホールディングス

株式会社大和総研ホールディングス

株式会社大和総研ホールディングスは、大和証券グループにおける中間持株会社の役割を担っていた企業です。これは、かつて存在した株式会社大和総研が会社分割を行ったことに始まる組織形態でした。その後、2021年4月にはグループ全体の組織再編が行われ、傘下にあった主要な事業会社である株式会社大和総研および株式会社大和総研ビジネス・イノベーションを吸収合併しました。この合併を機に、社名を再び「株式会社大和総研」に変更し、持株会社としての機能から、研究、コンサルティング、システム開発・運用といった多様な機能を持つ事業会社としての体制へと移行しました。

組織の変遷と沿革

現在の株式会社大和総研の直接的な前身となる企業は、1989年に誕生した初代の株式会社大和総研です。この企業は、大和証券グループに属する三つの組織が合併して設立されました。具体的には、経済調査や研究を専門とする株式会社大和証券経済研究所、コンピューターシステムの運用や関連業務を担う大和コンピューターサービス株式会社、そしてシステム開発・サービスを手掛ける大和システムサービス株式会社です。これらの統合は、各分野の専門知識と技術を結集し、より総合的なサービス体制を構築することを目的としていました。

大和証券グループの調査・IT部門の歴史はさらに古く、大和証券における調査部門や電子計算部門の発足・分社化にその端を発します。主な沿革は以下の通りです。

1943年: 大和証券に企画部調査課が発足。
1975年: 大和証券から電子計算部が分離独立し、大和コンピューターサービス株式会社が設立。
1982年: 大和証券から調査部が分離独立し、株式会社大和証券経済研究所が設立。
1989年: 上記3社が合併し、株式会社大和総研が発足。
2008年10月: 会社分割による組織再編により持株会社体制へ移行。（旧）大和総研が株式会社大和総研ホールディングスに商号変更し、リサーチ・コンサルティングとグループ内システム事業を（新）大和総研に、グループ外向けシステム事業を大和総研ビジネス・イノベーションに承継。
2021年4月: 大和総研ホールディングスが（新）大和総研および大和総研ビジネス・イノベーションを吸収合併し、社名を株式会社大和総研に変更、研究、コンサルティング、システム開発・運用を統合した事業会社体制へ移行。

2008年の持株会社化により、大和総研ホールディングスの傘下には、（新）大和総研と大和総研ビジネス・イノベーションという二つの主要な事業会社が置かれ、それぞれの事業領域に特化した運営が行われました。しかし、2021年の合併により、これらの機能は再び一つの株式会社大和総研のもとに統合され、現在の体制に至っています。

著名な研究員等

これまでに大和総研グループには、様々な分野で貢献した多くの著名な研究者や専門家が在籍してきました。代表的な人物としては以下の方々が挙げられます（役職等は主に在籍当時のものです）。

的場 順三（元大和総研理事長、元内閣官房副長官）
田谷 禎三（大和総研特別理事、立教大学教授）
東 英治（大和総研専務取締役）
吉川 満（大和総研常務理事）
原田 泰（元投資調査本部チーフエコノミスト）
吉野 貴晶（元投資戦略部チーフクオンツアナリスト）
三宅 一弘（元投資戦略部チーフストラテジスト）
河口 真理子（元経営戦略研究部主席研究員）

その他、関連するグループ企業としてDIRインフォメーションシステムズやDMS Ltd.などが存在します。大和総研グループは、これらの連携を通じて、金融、経済、公共、企業など幅広い分野に対し、高度な専門知識に基づくリサーチ、コンサルティング、そして先進的なITソリューションを提供し続けています。

もう一度検索