大地震 (1974年の映画)

映画『大地震』の魅力

『大地震』（だいじしん）は、1974年に公開されたアメリカのパニック映画で、同年には日本でも上映されました。この映画は、1970年代に流行したパニック映画の中でも特に注目された作品の一つです。ユニバーサル・ピクチャーズによって制作され、当時の副社長であるジェニングス・ラングが制作総指揮を担当しました。また、著名な脚本家であるマリオ・プーゾが脚本を手掛け、制作・監督はマーク・ロブソンが行いました。

豪華なキャスト

映画の魅力の一つは、その豪華なキャストです。主役を務めたのは、映画『ベン・ハー』で知られるチャールトン・ヘストンです。彼を支える形で、エヴァ・ガードナーやローン・グリーン、ジュヌビエーブ・ブジョルド、ジョージ・ケネディなど、豪華な俳優陣が揃いました。これにより、視覚的にも演技的にも観客を惹きつける作品となっています。

センサラウンドという革新

本作の一際注目すべき点は、映画館で体験することができる特別な音響効果「センサラウンド」です。この技術は、観客に地震の振動を疑似体験させるために開発され、観客席が揺れるような印象を与えました。この音響システムは、専用スピーカーと特別な音源により実現されており、映画鑑賞に新たな次元を加えました。公開当初、この技術は大変好評を博し、アカデミー音響賞も受賞しています。

ストーリーの概要

映画の舞台はロサンゼルスで、建築会社に勤務するスチュアート・グラフ（チャールトン・ヘストン）は、社長の娘である妻レミー（エヴァ・ガードナー）との関係が冷え切っています。彼は、事故で亡くなった同僚の未亡人デニス・マーシャル（ジュヌビエーブ・ブジョルド）に思いを寄せており、その嫉妬から妻との亀裂が生じています。やがて、ロサンゼルスを大地震が襲い、高層ビルや道路が崩れ去る惨状が展開されます。市民は避難を余儀なくされ、さらには余震が続く中で、スチュアートは救出活動に立ち上がり、仲間と共に彼らの救出を目指します。

影響と受容

『大地震』は1974年の映画界で第6位の興行成績を記録し、日本でも1975年度の外国映画配給収入第2位にランクインしました。日本語のタイトルが「おおじしん」でなく、あえて「だいじしん」とされたのは、そのインパクトを考慮した配慮でした。映画の公開後の様々なエピソードもあり、上映時にはその音響効果に驚いた観客が実際の地震と勘違いして激怒したケースもあったと伝えられています。

最後に

『大地震』は、災害というテーマを扱いながらも人間ドラマを巧みに描いた映画であり、当時の映画界において革新をもたらした作品の一つとして位置づけられています。現在でも、この作品の影響は映画や音響技術の進化において語られることが多く、その存在感は色褪せることがありません。

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