大場藤五郎

大場藤五郎は、1869年6月20日（明治2年5月11日）に生まれ、没年は不明です。彼は明治から昭和戦前期にかけて政治家、公吏として活躍しました。特に、静岡県駿東郡沼津町長、沼津市長としての業績が知られています。

経歴

静岡県出身の大場藤五郎は、周智郡、田方郡、駿東郡の各書記を歴任し、地方行政の実務経験を積みました。1915年（大正4年）8月、沼津町長に就任し、その行政手腕を発揮しました。しかし、1923年（大正12年）1月、病気のため町長を辞職しました。

その後、同年11月には沼津市助役に就任し、再び市政に参画しました。1926年（大正15年）2月には、沼津市長に就任し、リーダーシップを発揮しました。市長在任中には、沼津大火という未曾有の災害に見舞われました。この大火により、沼津の目抜き通りは一夜にして焼け野原と化し、復興が急務となりました。しかし、大場藤五郎は1927年（昭和2年）3月、わずか1年で市長を退任しました。退任の理由は定かではありませんが、大火からの復興という重責を担ったことが影響した可能性も考えられます。

親族

大場藤五郎の長男である大場保は、静岡県立浜松商業学校長を務めました。彼もまた、教育者として地域社会に貢献しました。

大場藤五郎の人物像

大場藤五郎は、地方行政に精通し、沼津の発展に尽力した人物として評価されています。沼津町長、沼津市長としての在任期間は必ずしも長くはありませんでしたが、その間に培った経験とリーダーシップは、沼津の発展に大きく貢献しました。特に、沼津大火という困難な状況下での対応は、彼の行政手腕を如実に示すものと言えるでしょう。


参考文献

人事興信所 編『人事興信録 第13版 上』人事興信所、1941年。
歴代知事編纂会 編集『日本の歴代市長 : 市制施行百年の歩み』 第2、歴代知事編纂会、1983年。
* 日外アソシエーツ 編集『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年。ISBN 4816929304。

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