大女侠

『大女侠』（原題：THE GOLDEN SWALLOW）は、1968年に香港の映画会社ショウ・ブラザーズによって製作された武侠映画です。監督は、数々の武侠映画を手がけた巨匠、張徹（チャン・チェ）が務めました。

本作は、1966年に公開されたキン・フー監督の『大酔侠』に登場した、女剣士「金燕子」を主人公とした作品で、前作のキャラクターを継承しつつ、新たな物語が展開されます。前作で華麗な剣技を披露した金燕子が、本作ではどのような活躍を見せるのか、公開前から注目を集めました。

物語は、義賊の女剣士である金燕子が、正義感あふれる男、「金鞭」韓滔と出会い、行動を共にするところから始まります。二人は、悪人を容赦なく斬り殺す謎の剣士「銀鵬」の噂を耳にします。金燕子は、その「銀鵬」こそが、かつての弟弟子である「小鵬」ではないかと推測し、真相を突き止めようと動き始めます。

この映画には、個性豊かなキャラクターが登場します。銀鵬役にはジミー・ウォング、金燕子役にはチェン・ペイペイ、金鞭韓滔役にはロー・リエがキャスティングされています。また、ラウ・カーリョン、ウー・マ、デヴィッド・チャン、クー・フェンといった実力派俳優たちが脇を固め、作品に深みを与えています。

特に、ウー・マが演じる「飛狐」老三は、韓滔の弟弟子という設定で、物語に重要な役割を果たします。監督の張徹は、ダイナミックなアクションシーンと、登場人物たちの複雑な心情を描くことに定評があり、本作でもその手腕が遺憾なく発揮されています。

『大女侠』は、単なるアクション映画としてではなく、登場人物たちの葛藤や成長を描いたドラマとしても見ごたえのある作品です。金燕子が過去の因縁とどう向き合い、どのように成長していくのか、その過程は観る者の心を掴みます。映画全体を通して、スピーディーな展開と迫力満点のアクションシーンが繰り広げられ、観客を飽きさせない工夫が凝らされています。

この映画は、武侠映画ファンだけでなく、アクション映画ファンにも楽しめる作品として、長年にわたり愛され続けています。特に、チャン・チェ監督のファンにとっては、見逃せない作品の一つと言えるでしょう。

[外部リンク]
大女侠 - allcinema
金燕子 - 香港影庫（中国語）

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