大学共同利用機関法人

大学共同利用機関法人について

大学共同利用機関法人（だいがくきょうどうりようきかんほうじん）は、国立[[大学法人]]法に基づいて設立された法人で、大学共同利用機関を設置することを目的としています。この法人は、学術研究の進展を支援するために、大型の測定機器や高性能な計算機など、高額の研究設備を整備し、さらには貴重な文献や資料を収集・保存していくことを目的とした組織です。

大学共同利用機関の設立背景と歴史

大学共同利用機関は、1973年（昭和48年）の国立学校設置法の改正以来、その後1990年（平成元年）の法改正を経て「国立大学共同利用機関」と呼ばれていましたが、平成元年以降は「大学共同利用機関」に改名されました。その後、2004年（平成16年）には国立[[大学法人]]法の施行により、文部科学省の附置機関から独立した法人に転換され、再編成が行われました。

この再編により、国立[[大学法人]]に準じた4つの「大学共同利用機関法人」が設立され、これらの法人は、既存の学問の枠にとらわれることなく、将来を見越した新たな研究形態を構築していきました。一般的には、各大学共同利用機関はそれぞれ独自の専門分野を持っており、学術研究の発展を目指して専門的な研究を行っています。

共同利用機関と研究教育アライアンスの設立

2022年3月1日には、人間文化研究機構、自然科学研究機構、高エネルギー加速器研究機構、情報・システム研究機構の4つの法人と国立[[大学法人]]総合研究大学院大学が連携して、「一般社団[[法人]]大学共同利用研究教育アライアンス（IU-REAL）」を設立しました。この連携により、各法人の独自性を保ちながらも、相互に協力し合い、研究と教育のさらなる充実を図っています。

大学共同利用機関の具体例

具体的な大学共同利用機関には、次のような施設があります：

• - 人間文化研究機構：国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館、国立国語[[研究所]]、国際日本文化研究センターなど。
• - 自然科学研究機構：国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所など。
• - 高エネルギー加速器研究機構：素粒子原子核研究所、物質構造科学研究所、加速器研究施設、共通基盤研究施設など。
• - 情報・システム研究機構：国立極地研究所、国立情報学[[研究所]]、統計数理研究所、国立遺伝学研究所、データサイエンス共同利用基盤施設など。

また、大学共同利用機関法人とは異なる法人に継承された大学共同利用機関も存在します。例えば、宇宙航空研究開発機構の宇宙科学[[研究所]]については、独立行政法人航空宇宙技術研究所と統合されたため、大学共同利用機関法人には参加していませんが、大学共同利用システムとしての機能を引き続き維持しています。

まとめ

このように、大学共同利用機関法人は、国立[[大学法人]]法に基づき、学術研究の進展を目指す重要な役割を果たしています。幅広い研究分野を対象に、各機関の持つ専門性を活かして連携を深め、より効果的な研究と教育の振興を図っています。

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