大宮競輪場

大宮競輪場の詳細

大宮競輪場は、埼玉県さいたま市大宮区高鼻町にある競輪場で、サイクルスポーツの重要な拠点です。この競輪場は埼玉県によって所有され、主催されています。また、競技の実施はJKA（日本競輪選手養成所）東日本地区本部関東支部が担当しています。競輪場の実況は、東京電設工業に所属するアナウンサーたちによって行われており、坂巻勇気、西山栄一、藤崎俊明らが交代で担当しています。

競輪場の概要

正式名称は「大宮公園陸上競技場兼双輪場」であり、埼玉県営の大宮公園内に位置しています。この競輪場は1939年に双輪場として開設されましたが、当初は1940年に開催予定だった東京オリンピックの自転車競技用に建設されたため、実際の競輪場としての運営は1949年から始まりました。毎年1月には「倉茂記念杯」という記念競輪が開催されています。これは、「競輪の生みの親」と呼ばれる倉茂貞助の功績を称えるもので、現在でも盛大に行われています。

特別競輪やGII競輪の開催はないものの、1999年から枠番連勝複式や車番連勝単式が導入され、2010年からは重勝式投票方式の「Kドリームス」が開始されました。しかし、これらの投票は競輪場内ではなく、会員制のネット販売限定で行われています。

陸上競技トラックとその他の使用

大宮競輪場の内側には、400mの全天候型陸上競技トラックが併設されています。このため、競輪や自転車競技会が行われない日は一般の利用者に開放され、多くの方に親しまれています。また大宮競輪場は、過去にはサッカー会場としても利用されており、1956年には天皇杯全日本サッカー選手権大会の試合が開催された歴史があります。現在、陸上競技場としての利用は公認を取り消されていますが、競技場自体は多目的に活用され続けています。

バンクの特徴

大宮競輪場のバンクは500mの周長を持ち、直走路が長いため、追い込み選手に有利な特性があります。年配のファンの中では、「大宮競馬場」とも形容されるこの競輪場は、歴史的には戦前に存在していた競馬場からその名を引き継いでいます。

周辺のアクセスと施設

大宮競輪場へのアクセスは便利で、東武野田線の大宮公園駅から徒歩約5分、または大宮駅から徒歩約15分で到着します。さらには無料送迎バスも運行しており、大宮駅との連絡も良好です。周辺には大宮公園や埼玉県営大宮公園野球場、さいたま市大宮公園サッカー場などの施設があります。

マスコットキャラクターとイベント

競輪場のマスコットキャラクター「昇竜くん」は、竜をモデルにしており、埼玉県内での知名度も高まっています。また、大宮公園の再整備計画や今後の運営についても注目が集まっています。2021年からは新たな愛称がつけられ、バンクは『大宮BigBank』として親しまれています。

競輪場の歴史的エピソード

過去には、1951年に降雪による中止事件が起き、来場者とのトラブルも発生しました。このような事件は、競輪場の歴史をより豊かにしています。大宮競輪場は、地域に根ざしたスポーツ文化の象徴として、これからも多くの支持を受け続けるでしょう。

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