大島弘夫

大島弘夫について

大島弘夫（おおしま ひろお）は、1903年11月25日に生まれ、1953年10月4日に亡くなった、日本の内務官僚です。石川県金沢市出身で、官選の青森県知事を務めた人物として知られています。

生い立ちと学歴

大島弘夫は、金沢市長町で生まれました。旧制第八高等学校（現在の名古屋大学）を首席で卒業するという、非常に優秀な人物でした。その後、1925年11月には高等試験行政科試験に合格し、1926年には東京帝国大学法学部法律学科を卒業しました。

内務官僚としてのキャリア

大学卒業後、大島は内務省に入省し、新潟県属としてキャリアをスタートさせました。その後、富山県書記官や警察部長、軍事保護院事務局長、総力戦研究所員、内閣参事官など、多くの重要な役職を歴任しました。

1944年8月には青森県知事に就任し、戦時下の食糧増産に尽力しました。しかし、1945年4月には内務省管理局長に転任となり、その後は内務省調査官や大臣官房調査部長を歴任しました。1946年1月には内務省を退官しています。

公職追放とその後

退官後、大島は公職追放の対象となりました。1948年には、兵器処理委員会に関する問題で衆議院不当財産取引調査特別委員会に証人喚問されています。しかし、1951年には追放が解除され、再び社会活動に参加できるようになりました。

栄典

大島は、満州国から勲五位柱国章を授与されています（1940年1月18日）。

まとめ

大島弘夫は、内務官僚として、戦前・戦中・戦後と激動の時代を駆け抜けた人物です。そのキャリアの中で、地方行政から中央官庁まで、幅広い分野で活躍しました。青森県知事としては、戦時下の食糧増産に貢献し、その手腕を発揮しました。また、公職追放という困難な時期を経験しながらも、その後社会復帰を果たしました。彼の生涯は、日本の近代史における官僚の役割と、激動の時代を生き抜いた人々の姿を映し出しています。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
* 『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年～平成23年 1 (政治・経済・社会篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年。

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