大島港 (福岡県)

大島港について

大島港は、福岡県宗像市に属する離島、大島の東岸に位置する地方港湾です。福岡県が港湾管理者として、その運営と整備を担っています。この港は、玄界灘に面しており、大島の集落に隣接しています。北側には大島漁港があり、古くからこの地域が海洋文化の中心地として重要な役割を果たしてきたことを示しています。

歴史と文化

大島は、古代には帆船の中継地として知られていました。また、宗像・沖ノ島と関連遺産群の一部として、ユネスコの世界遺産登録が勧告されるなど、古墳時代の遺跡が点在しており、歴史的にも非常に重要な場所です。現在では、避難港としての役割も担っています。

港湾の整備

1953年に地方港湾として指定された後、福岡県によって港湾施設の整備が進められてきました。2011年4月には、大島海洋体験施設「うみんぐ大島」が開業し、同年9月7日には、福岡県内の港湾で初めて「みなとオアシス」として登録されました。これにより、大島港渡船ターミナルは「みなとオアシスむなかたおおしま」の中核施設として観光拠点としての地位を確立しています。「うみんぐ大島」は「むなかたおおしま海の駅」としても登録され、観光客の受け入れ体制を強化し、地域活性化に貢献しています。

利用状況

2015年度には、2,664隻の船舶が発着し、総トン数は447,116トンに達しました。また、利用客数は222,248人（乗込人員と上陸人員がそれぞれ111,124人）を記録しており、多くの人々がこの港を利用しています。

航路

宗像市営渡船が、神湊漁港と大島港の間を運航しています。この航路では、旅客船「しおかぜ」とフェリー「フェリーおおしま」が運航されており、それぞれ所要時間は約15分と25分です。通常、「しおかぜ」は1日2往復、「フェリーおおしま」は1日5往復していますが、フェリーが地島航路に就航する日は、「しおかぜ」が3往復、「フェリーおおしま」が4往復に変動します。

港湾施設

港内は、南防波堤（316m）と北防波堤（184m）によって外海と隔てられており、防波堤内は安全な泊地となっています。フェリーは1号物揚場、旅客船は浮桟橋を利用します。南側には、外防波堤と内防波堤で区切られた南泊地があり、プレジャーボートステーションや海上釣り堀が設置されています。

主な施設

1号物揚場（-4.0m×L=72m）
2号物揚場（-3.0m×L=75m）
3号物揚場（-3.0m×L=53m）
4号物揚場（-3.0m×L=65m）
5号物揚場（-3.0m×L=20m）
船揚場（-2.0m×L=25m）
南浮桟橋（-3.5m～-5.0m）
浮桟橋（-3.0m×L=30m×2基）


大島港は、歴史的な背景を持ちながら、現代の観光ニーズにも応える重要な港湾として、地域社会の発展に寄与しています。

参考資料

国土交通省『港湾統計（年報）』(2016年)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00600280&kikan=00600 (参照 2017-04-16)

外部リンク

福岡県の港湾
みなとオアシスむなかたおおしま
むなかたおおしま海の駅

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