避難港

避難港とは

避難港は、日本の港湾法で定められた港湾の一区分であり、主な目的は暴風雨の際に小型船舶が避難・停泊することです。港湾法第2条第9項では、「暴風雨に際し小型船舶が避難のためてい泊することを主たる目的とし、通常貨物の積卸又は旅客の乗降の用に供せられない港湾」と定義されています。2007年4月時点で、36港が避難港として指定されており、そのほとんどが地方港湾です。

避難港の役割と特徴

避難港は、台風や冬季の荒天など、悪天候時に小型船舶が安全に避難するための場所です。一般的な港湾とは異なり、旅客の乗降や貨物の積み下ろしといった機能は求められていません。そのため、施設としては、外洋からの波浪や強風を防ぐための防波堤などの外郭施設が中心となります。防波堤によって船舶が安全に停泊できる状態であれば、避難港としての役割は十分に果たせると考えられています。

ただし、多くの避難港は地方港湾としても機能しており、物揚場や桟橋といった係留施設が整備されている場合も少なくありません。これは、地域によっては、漁船などの小型船舶が日常的に利用する場所としても重要であるためです。

避難港の立地条件

避難港は、外洋（太平洋、日本海、東シナ海など）に面した港湾が指定されるのが一般的です。瀬戸内海や東京湾などの内海・内湾では、避難港として指定されている港はありません。これは、外洋に面した港湾の方が、暴風雨の影響を直接的に受ける可能性が高いためと考えられます。

漁港における避難港

漁港においては、避難港に相当する分類として、第4種漁港があります。第4種漁港も、小型船舶の避難を主な目的としており、避難港と同様の役割を担っています。

避難港の制度

避難港の制度は、昭和25年（1950年）の港湾法制定時に新設されました。これにより、暴風雨時の小型船舶の安全確保が図られるようになりました。

関連事項

• - 港湾: 避難港は港湾の一種です。
• - 船舶の避難場所: 国際的な海事法では、「悪天候や非常事態などで、入港を必要としているときに港を閉鎖してはならない」と定められています。これは、人命に関わる船舶の安全を確保するための重要な規定です。

参考資料

• - (参考文献は省略)

外部リンク

• - (外部リンクは省略)

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