大工谷真波

大工谷 真波

だいくや まなみ

1991年10月28日生まれ、大阪府出身。元女子ソフトボール選手（外野手）。ソフトボール元日本代表。

経歴

大工谷真波選手は、14歳でソフトボール競技の道を歩み始めました。石川県立門前高等学校を卒業後、2010年に日本のトップリーグである日本リーグ1部のルネサス高崎（現：ビックカメラ高崎ビークイーン）へ入団しました。キャリアの初期は投手としてプレーしていましたが、社会人4年目からは本格的に野手へと転向します。この転向が功を奏し、外野手として才能を開花させました。

特に2015年シーズンには、打率.362という優れた成績を収め、その活躍が評価され、日本リーグのベストナイン賞（外野手部門）を受賞しました。この時期には、チームの中心選手として存在感を示しました。

2022年には、日本のソフトボールリーグがJDリーグとして新たに発足。これと同時に、彼女はホンダリヴェルタへ移籍しました。ホンダリヴェルタでも主力選手としてチームを牽引し、長きにわたり日本のソフトボール界でプレーを続けましたが、2024年シーズン終了をもって現役生活に区切りをつけました。

日本代表

国内リーグでの実績が認められ、大工谷選手は2015年に初めてソフトボール日本代表に選出されました。以降、日の丸を背負い、数々の国際大会に出場しました。

主な出場大会には、2015年と2017年のジャパンカップ、2016年のUSAワールドカップ、2018年のUSAインターナショナルカップ、そして世界選手権などがあります。これらの舞台で世界の強豪を相手にプレーし、日本代表の一員としてチームに貢献しました。

選手としての特徴

大工谷選手の選手としての特徴は、投手経験で培われた肩の強さを活かした守備力にありました。中学校、高校、そして社会人初期に投手としてマウンドに立っていた経験が、野手転向後の強肩に繋がったと言えるでしょう。外野手として、広い守備範囲を誇り、難しい打球にも果敢に追いつく守備は、見る者を魅了しました。その守備範囲の広さは、かつて日本代表で活躍した名手、山田恵里氏と比較されるほどでした。

また、守備だけでなく、バッティングにおいても勝負強さが光りました。重要な場面での一本や、チームを勝利に導く打撃が持ち味でした。

人物・エピソード

大工谷選手には、同じくソフトボール選手の市口侑果氏との深い繋がりがあります。市口氏は大工谷選手の1学年下にあたり、二人は大阪市立緑中学校時代に同じチームでプレーしていました。さらに、市口氏が高校卒業後にルネサス高崎（後のビックカメラ高崎）へ入団したことで、2011年から大工谷選手がホンダリヴェルタへ移籍する2021年まで、実に10年もの間、再びチームメイトとして共に戦いました。

引退を控えた2024年5月26日には、宇津木スタジアムで行われたJDリーグの戸田中央メディックス埼玉戦において、記念すべき記録を達成しました。7回裏、一死三塁のサヨナラのチャンスで打席に入り、増田侑希投手からライト前にサヨナラヒットを放ち、これがJDリーグ通算100打点目となりました。自身のバットで試合を決め、節目の記録を達成するという劇的な瞬間でした。

目標とするアスリートとして、メジャーリーガーの大谷翔平選手の名前を挙げています。また、自身の座右の銘には「報恩謝徳」を掲げており、受けた恩に報い、感謝の気持ちを忘れないという姿勢を大切にしていることが伺えます。

詳細情報

日本リーグ 個人表彰：
2015年 - ベストナイン賞（外野手）
背番号：
23（2010年 - 2014年）
9（2015年 - 2021年）
23（2022年 - 2024年）

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