大成 (北周)

大成（たいせい）

大成は、中国の南北朝時代、北周において宣帝の治世に使用された元号です。その期間は579年の正月（1月）から2月までのわずか2ヶ月間でした。

概要

元号は、王朝の正統性を示すとともに、時の皇帝の意向や政策を反映するものでした。大成という元号が、どのような意図を持って定められたのか、詳しい記録は残っていませんが、短い期間で終わったことからも、当時の政治情勢が不安定であったことが推測できます。

北周は、鮮卑系の武川鎮軍閥を基盤とする政権であり、北魏の分裂後、西魏を簒奪して成立しました。北斉を滅ぼし、華北を統一しましたが、その後、楊堅（後の隋の文帝）によって簒奪され、隋が成立しました。宣帝の治世は、北周が隋に移行する直前の混乱期にあたります。

西暦・干支との対照表

大成が使用された579年は、西暦と干支で表すと以下のようになります。

西暦：579年
干支：己亥（つちのとい）

関連項目

* 元号一覧 (中国)

大成は短期間しか使用されなかったため、歴史的にはあまり重要な元号とは言えません。しかし、元号というものが、その時代の政治や社会を映し出す鏡であるということを理解する上で、一つの例として挙げることができます。中国の元号制度は、その後の日本や朝鮮半島、ベトナムなどにも影響を与えました。

この元号が使用された期間は短いものの、北周という王朝の終焉、そして隋という新たな統一王朝の誕生へと繋がる、歴史の転換期であったと言えるでしょう。

もう一度検索