大月台

大月台：神戸の静かな住宅地

大月台は、兵庫県神戸市灘区に位置する町名です。丁番を持たない単独町名であり、住居表示は既に実施されています。2020年10月1日現在の国勢調査によると、世帯数は101世帯、人口は234人（男性102人、女性132人）と、小規模ながらも落ち着いた雰囲気の住宅地となっています。郵便番号は657-0017です。

地理

大月台の東側には大土平川が流れ、北側は水車新田、南側は鶴甲、南端は篠原台、西と北は篠原と隣接しています。自然豊かな環境に囲まれた、静かな住宅地と言えるでしょう。

歴史

大月台の誕生は比較的新しいです。1989年（平成元年）、篠原地区の字大月山・炭竈山、および篠原台の一部を宅地造成することにより開発されました。それ以前は、自然豊かな山林が広がっていたと考えられます。

地名の由来

大月台の地名は、かつてこの地に存在した「大月山」と「炭竈山」という2つの山に由来しています。1883年（明治16年）10月発行の『摂津国菟原郡篠原村誌』には、大月山と炭竈山について、それぞれの山の形状や位置関係に関する記述があります。

同書によれば、大月山は「遊富豆伎（おふつき）」とも呼ばれ、険しい大山で草山であったと記されています。一方、炭竈山は「須美賀麻（すみかま）」と呼ばれ、松山であったとされています。

『神戸の地名』では、これらの山名が、山の形状から名付けられた可能性が示唆されています。また、「大斎（おおいつき）」という地名が「大月」に変化した例も紹介されており、大月山の名称も同様の経緯を辿った可能性が考えられます。

大月山にはかつて2つの神社がありました。一つは弁財天社ですが、既に消失しています。もう一つは天神宮でしたが、現在は篠原北町の厳島神社に合祀されています。これらの神社の存在も、大月台の地名と歴史を語る上で重要な要素と言えるでしょう。

まとめ

大月台は、自然に恵まれた環境と、歴史的な地名に由来する落ち着いた雰囲気を持つ住宅地です。小規模な町名ではありますが、地域住民同士の結びつきが強く、穏やかな生活を送ることができる場所と言えるでしょう。周辺には、大土平川や他の地域とのつながりもあり、神戸市灘区の生活圏の一部として重要な役割を担っています。今後も、静かで住みやすい地域として発展していくことが期待されます。

もう一度検索