大枝宏之

大枝宏之について

大枝宏之（おおえだ ひろし）は、1957年3月12日生まれの実業家です。2011年4月から2017年3月まで、日清製粉グループ本社の代表取締役社長を務めました。社長退任後も、日清製粉グループ本社特別顧問や製粉会館社長として、グループの経営に携わっています。また、荏原製作所や積水化学工業、日本郵政などの社外取締役も務めるなど、幅広い分野で活躍しています。

生い立ちと学歴

兵庫県出身の大枝氏は、明石市立大蔵中学校、兵庫県立加古川東高等学校を経て、1980年に一橋大学経済学部を卒業しました。大学卒業後、日清製粉に入社。その後、1987年にはシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスを修了し、MBAを取得しています。一橋大学時代には、体育会ボート部の主将を務めるなど、リーダーシップを発揮していました。

日清製粉グループでのキャリア

日清製粉入社後、大枝氏は着実にキャリアを重ね、2007年に日清製粉の取締役業務本部長に就任。その後、日清製粉グループ本社の執行役員や常務取締役を経て、2011年4月に日清製粉グループ本社代表取締役社長に就任しました。54歳での社長就任は、当時としては最年少でした。

社長就任後、大枝氏は「スピードと成長・拡大」を旗印に掲げ、グループの成長戦略を推進しました。特に、将来の小麦の関税撤廃や人口減少を見据え、海外とのコスト競争力を強化するため、国内製粉工場の臨海部への移転や集約を進めました。また、海外事業では、アメリカの小麦粉市場に本格参入し、M&Aを積極的に展開することで、子会社のミラー・ミリング社を全米第4位の製粉会社にまで成長させました。これにより、日清製粉グループの海外売上高は大幅に拡大しました。

意思決定の迅速化を図るため、2012年4月からは日清製粉グループ本社社長と日清製粉社長を兼務しました。その後、日清製粉の会長も兼務しています。2017年4月には日清製粉グループ本社取締役相談役となり、同年6月には特別顧問に就任しました。現在も、製粉会館の代表取締役社長として、グループの経営に関わっています。

その他の活動

大枝氏は、日清製粉グループ以外にも、多くの企業や団体の要職を歴任しています。2018年3月からは荏原製作所の社外取締役に就任し、指名委員会委員や取締役会議長も務めました。また、2018年6月からは積水化学工業の社外取締役も務めています。2023年6月からは日本郵政の社外取締役にも就任しており、幅広い分野でその経験と知識を活かしています。

また、製粉協会の会長や、国立大学法人一橋大学の経営協議会委員、公益財団法人一橋大学後援会理事長、一般社団法人如水会副理事長、日本ユネスコ国内委員会副会長、公益社団法人日本ローイング協会顧問、一般社団法人一橋大学コラボレーションセンター理事、国立大学法人一橋大学社会科学の発展を考える円卓会議委員なども務めています。

人物像

大枝氏の座右の銘は「Mileage makes champions.」です。これは、一橋大学ボート部時代の合言葉で、「漕いだ距離は裏切らない」という意味です。努力をすれば必ず報われるという信念を持ち、常に前向きに挑戦する姿勢が、数々の実績に繋がっていると言えるでしょう。

一橋大学ボート部の同級生には、J-POWER代表取締役副社長の江藤修治氏がいます。

大枝宏之は、実業界において多大な功績を残した人物であり、今後もその活躍が期待されます。

もう一度検索