大樹ファーム

有限会社大樹ファーム：競走馬生産・所有からレース出走までを担うリーディングファーム

有限会社大樹ファーム（Taiki Farm Co. Ltd.）は、日本中央競馬会に馬主登録された法人であり、競走馬の生産牧場としての役割も担っています。かつて北海道広尾郡大樹町に牧場を構えていたことから社名が付けられました。現在は静内町に拠点を移し、アメリカとアイルランドにも施設を有するグローバルな企業へと成長を遂げています。

大樹ファームの最大の特徴は、愛馬会法人である株式会社大樹レーシングクラブとの緊密な連携です。匿名組合契約に基づき、クラブ会員からの出資を受けて競走馬を育成・管理し、中央競馬などのレースに出走させています。このシステムによって、多くの競馬ファンが競走馬の所有に関与できる機会が提供されています。

代表取締役を務める荻野豊氏は、育成牧場ビクトリーホースランチの場主でもあります。著名な調教師である荻野光男氏の次男という血筋を受け継ぎ、その経験と知識を活かし、大樹ファームの運営を牽引しています。

勝負服は緑、白星散、袖白縦縞という特徴的なデザインで、冠名には「タイキ」を使用しています。この冠名で活躍した競走馬は数多く、競馬ファンには馴染み深いものとなっています。

大樹ファームの歴史と主な実績

1990年に牧場を開設して以来、大樹ファームは数々の名馬を輩出しており、その歴史は輝かしい実績で彩られています。

1997年: タイキブリザードが安田記念を制し、所有馬として初のGI競走勝利を達成。さらに、タイキシャーロックがマイルチャンピオンシップ南部杯を制し、生産馬としてもGI競走初勝利を飾りました。
1998年: タイキシャトルがジャック・ル・マロワ賞を制覇。所有馬として初の海外G1制覇を達成する快挙を成し遂げました。また、アドマイヤコジーンが朝日杯3歳ステークスを制し、生産馬として初のJRA-GI競走勝利を記録しました。
2002年: 静内町に分場を開設。
2011年: 静内町分場に移転。大樹町の旧牧場跡地はMEMU EARTH HOTELなどとして再開発されました。

主要施設と生産馬

大樹ファームは、本場である静内町に加え、大樹トレーニングセンター、アメリカとアイルランドにも施設を保有しています。これにより、世界規模での競走馬育成・生産体制を構築しています。

数々のGI競走馬を輩出してきた大樹ファームの生産馬は、日本の競馬界に大きな足跡を残しています。代表的な生産馬として、タイキシャーロック、アドマイヤコジーン、タイキシャトルなどが挙げられます。これらの馬は、数々の重賞競走で勝利を収め、日本の競馬史に名を刻んでいます。アメリカにおける生産拠点からも、タイキフォーチュンやタイキシャトルなど、多くの活躍馬が輩出されています。

所有馬と繋養繁殖牝馬

大樹ファームは、自社生産馬だけでなく、多くの競走馬を所有し、レースに出走させています。タイキブリザード、タイキシャトル、タイキフォーチュンなど、数々の活躍馬が所有馬として登録されています。また、数多くの優秀な繁殖牝馬を繋養し、次世代の優秀な競走馬を生産することに力を入れています。過去には、多くの優秀な繁殖牝馬を繋養していましたが、一部はノーザンファームやシンコーファームなどに移動しています。

大樹レーシングクラブ

大樹レーシングクラブは、大樹ファームと連携して競走馬の所有と育成を行う愛馬会法人です。代表者は荻野史子氏が務めています。一口馬主制度を通じて、多くの競馬ファンに競走馬の所有機会を提供しています。

大樹ファームは、競走馬生産から所有、そしてレース出走までを一貫して行うことで、日本の競馬界に大きく貢献しています。その歴史と実績は、今後の競馬界の発展にも繋がるものと期待されています。

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