大津守

大津 守（おおつ まもる）

大津守は、1931年に福岡県嘉穂郡桂川町で生まれ、2007年に逝去したプロ野球選手として知られています。彼は主に投手として活躍し、その後はコーチや解説者としてエンターテインメント業界に貢献しました。野球界における彼の業績は、特筆すべきものがあります。

経歴

大津は明善高校を卒業後、西日本鉄道でのノンプロ時代を経て、1950年に西鉄クリッパースに入団しました。彼のプロキャリアが始まったのはこのチームで、在籍期間中に多くの実績を残しました。

1952年には、リーグ最多の46試合に登板し、18勝を挙げてチームの主力投手となりました。また、その年の防御率も2.73とリーグ3位にランクインしました。特に1954年には、南海との対戦で完投勝利を収め、この試合で南海の連勝記録を止める重要な役割を果たしました。

1954年のシーズンには18勝を挙げ、防御率は1.78を記録します。この年、彼はチームの初優勝に貢献し、日本シリーズでも勝利投手となる活躍を見せました。1955年には近鉄戦でノーヒットノーランを達成し、更に21勝を挙げるなど、素晴らしい成績を残しました。

しかし、1956年からは成績が振るわず、2年間連続で勝ち星がありませんでした。1957年のオフには自由契約となり、1958年からは近鉄パールスに移籍します。近鉄での彼の成績も物議を醸し、特に打線の援護がない中で20敗を喫するシーズンもありました。それでも、彼はタフな精神力を持った投手として知られていました。

1963年に現役を引退した後は、RKB毎日放送で解説者を務め、その後、古巣の西鉄で一軍投手コーチに就任しましたが、近鉄戦での八百長疑惑により二軍コーチに降格されるという一幕もありました。1969年には、黒い霧事件などの球界の混乱を受け、球団を離れることとなります。

引退後は解説者として野球界に貢献しながら、少年野球やソフトボールの指導にも力を注ぎ、「千早地区少年ソフトボール親善リーグ」の名誉会長として活動していました。彼の影響力は次世代の育成にも及んでおり、福岡市では「大津守杯小学生ソフトボール大会」が開催されるなど、地域に愛される存在として記憶されています。

プレースタイル

大津のプレースタイルは、上手投げから繰り出されるスライダーやカーブ、シュートが特徴でした。これらの球種を駆使して多くの打者を打ち取ることができ、彼自身のスタイルは多くのファンに愛されました。

記録

• - ノーヒットノーラン：1回（1955年6月4日、対近鉄パールス戦）
• - 開幕から11連敗：1960年
• - オールスターゲーム出場：1回（1955年）

最後に

大津守は、プロ野球選手としてだけではなく、コーチや解説者としても長いキャリアを誇り、愛される存在でした。2007年10月2日、心不全により亡くなった彼の功績は、今もなお多くの人々の心に刻まれています。

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