大白倉バイパス

大白倉バイパス（おおしらくらバイパス）

大白倉バイパスは、新潟県長岡市小国町三桶から同県十日町市岩瀬に至る延長6.1キロメートルのバイパス道路です。この路線は、国道403号および国道404号の一部として整備され、地域の交通ネットワークにおいて重要な役割を担っています。

整備の背景

バイパスが建設される以前の国道403号旧道は、通過する地域の地形が非常に険しいため、極めて厳しい道路状況にありました。具体的には、山がちな地形に沿って走る道は、道幅が狭く、カーブが連続する線形の悪い区間が多く存在していました。さらに、切り立った斜面に近接している箇所では、落石や土砂崩れといった自然災害の危険性が常に伴っていました。特に冬季には、積雪や路面凍結により安全な通行が困難となり、長期間にわたって通行止めとなることも珍しくありませんでした。このような状況は、沿線に住む地域住民の日常生活や、物資の輸送といった経済活動に多大な支障をきたしており、安全かつ安定した通行ルートの確保が強く求められていました。

こうした喫緊の課題に対応するため、旧道の抱える諸問題を根本的に解決し、地域の交通安全性と利便性を向上させる目的で、大白倉バイパスの整備計画が策定されました。本事業は、新潟県が主体となって推進されました。

路線概要

大白倉バイパスは、全線にわたって2車線で整備されており、円滑な交通の流れを確保しています。計画された全長6.1キロメートルすべてが完成し、現在は全線が開通して供用されています。これにより、旧道区間で頻発していた通行規制や危険箇所を回避することが可能となり、年間を通して安定した交通が確保されています。

開通までの経緯

大白倉バイパスの開通は、複数の区間に分けて段階的に進められました。最初の区間が開通したのは、2005年（平成17年）12月14日のことです。この時、長岡市小国町大貝から十日町市小白倉までの1.52キロメートルが開通しました。この区間には、主要構造物である大貝トンネルと白倉大橋が含まれていました。次いで、約10年後の2015年（平成27年）7月19日には、十日町市大倉から岩瀬までの833メートルが開通しました。この区間には、岩瀬トンネルが含まれています。そして、事業の最終段階として残されていた小白倉工区が、2020年（令和2年）12月26日に開通しました。この小白倉工区の完成をもって、計画された大白倉バイパスの全区間が供用を開始し、長年にわたる整備事業が完了しました。

主要構造物

大白倉バイパス上には、地形的な制約を克服するためにいくつかの主要な橋梁やトンネルが設けられています。主な構造物としては、以下のものが挙げられます。

大三桶橋（渋海川）
大貝トンネル
白倉大橋
小白倉にしうら橋
渋海トンネル
岩瀬トンネル

これらの構造物により、起伏の激しい地形を直線的かつ安全に通過することが可能となっています。

通過する自治体

本バイパスは、以下の新潟県内の自治体を通過します。

長岡市
十日町市

大白倉バイパスの開通は、沿線地域の交通環境を大きく改善し、住民生活の安全性向上や地域経済の活性化に寄与しています。

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関連項目

* 中部地方の道路一覧

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