大竹敏之

大竹 敏之

1965年に愛知県常滑市で生まれた大竹敏之氏は、現在、名古屋市を拠点に活動するフリーライターです。大学時代からメディアへの関心は高く、ミニコミ誌発行に携わるなど独自の視点を磨きました。卒業後は名古屋市内の出版社に勤務し、3年間レジャー誌の編集を担当。この経験が、後の地域密着型の執筆活動の基盤となります。

フリーライターとしての活動

出版社勤務を経てフリーライターとして独立した大竹氏は、主に東海地方、中でも地元・名古屋のディープな魅力に焦点を当てた執筆活動を展開しています。彼の探求の対象は、一般的な観光ガイドでは見過ごされがちな「珍スポット」や、地元の人々に愛される「B級グルメ」といった、一歩踏み込んだ領域です。これらのテーマに関する著作やメディアへの寄稿多数。生活情報サイト「All About」では長年にわたり名古屋ガイドを務め、多角的な視点から街の魅力を発信し続けています。

浅野祥雲の研究

大竹氏の活動の中でも特筆すべきは、異色のコンクリート像作家・浅野祥雲（あさの しょううん）の研究をライフワークとしている点です。全国各地、特に東海地方に多く点在する浅野祥雲作のユニークで表情豊かなコンクリート像に魅せられ、その生涯や作品に関する詳細な調査・研究を行っています。単なる研究者としてだけでなく、老朽化が進む作品の修復活動に協力したり、浅野祥雲の作品世界を紹介する写真展をプロデュースしたりするなど、その価値を再評価し、広く後世に伝えるための活動にも積極的に取り組んでいます。この長年の研究は、著書『コンクリート魂 浅野祥雲大全』としてまとめられています。

主な著書

大竹氏の関心は多岐にわたり、それは多くの著作に結実しています。特に、名古屋の食文化や風俗、知られざる場所に焦点を当てた著書が多数あります。単著としては、以下のようなものがあります。

『名古屋真相追Q局』
『東海珍名所九十九ケ所巡り』
『名古屋の喫茶店』（続編あり）
『名古屋の居酒屋』
『名古屋メン』
『コンクリート魂 浅野祥雲大全』
『名古屋めし』
『名古屋の商店街』
『なごやじまん』
『名古屋の酒場』
* 『間違いだらけの名古屋めし』

また、共著としても、B級スポット、名古屋グルメ、東海地方の和菓子、地元球団（ドラゴンズ）ファン分析など、様々なテーマに関する書籍を出版しています。

メディア出演など

著作活動に加え、テレビ番組への出演も多く、その専門知識やユニークな視点を披露しています。特に浅野祥雲に関するテーマでは、『タモリ倶楽部』や『マツコ&有吉の怒り新党』といった全国的な人気番組に出演し、浅野祥雲の存在を広く知らしめるきっかけの一つとなりました。地元のテレビ番組ではコメンテーターを務めた経験もあり、『ホンマでっか⁉TV』のようなバラエティ番組で地域性に関する話題を提供するなど、様々なメディアを通じて自身の関心事を広く発信しています。過去には『東海じゃらん』や『名古屋タイムズ』などの媒体で連載を持っていました。

まとめ

大竹敏之氏は、フリーライターとして、愛知県常滑市に生まれ、名古屋市を拠点に活動を展開しています。東海地方、とりわけ名古屋の奥深い地域文化、B級グルメや珍スポットといったサブカルチャー的な魅力、そして異色の芸術家・浅野祥雲の世界に焦点を当て、独自の切り口で探求し続けています。著書、連載、メディア出演、イベントなどを通じて、これらの知られざる価値を掘り起こし、多くの人々にその魅力を伝えています。彼の活動は、地域のユニークさを再発見し、その多様性を紹介することに大きく貢献しています。

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