大船渡市立越喜来中学校

大船渡市立越喜来中学校の概要

大船渡市立越喜来中学校は、岩手県大船渡市三陸町に位置する公立の中学校でした。この学校は、第二次世界大戦後の学制改革を受けて、越喜来村立越喜来小学校に併設して1947年に開校しました。学校の設立当初、崎浜地区には崎浜分教場が設置され、崎浜小学校と連携して運営されていました。その後、1958年には鉄筋コンクリート造の3階建て校舎が完成し、小学校から独立した中学校として新たな一歩を踏み出しました。

学校の歴史の中で、数回にわたり校舎や各教室の改修が行われ、約60年間にわたって使用されました。ただ、1963年度には約400人の生徒が在籍していたものの、少子化の影響を受け、2000年代には生徒数が100人程度に減少しました。また、2011年に発生した東日本大震災の後は、生徒数の減少が加速し、各学年において健全な発展が難しくなっていきました。

2016年度に大船渡市教育委員会が策定した「大船渡市立小・中学校適正規模・適正配置基本計画」において、越喜来中学校の統合案が浮上しました。将来的には40人台の生徒数で維持される見込みであることが示されており、また施設の老朽化が進んでいることも大きな課題とされました。2018年には統合推進協議会が発足し、細かな検討を重ねた結果、2020年4月に大船渡市立第一中学校へ統合されることが決まりました。

閉校に向けて、2019年4月からは校舎が一般開放され、地域住民や卒業生が授業を見学する機会が設けられました。2020年3月21日には閉校式が行われ、この73年間の歴史に幕を下ろしました。これまでの卒業生は約4,836人に達し、地域の教育を支える存在として重要な役割を果たしてきました。統合後は、地域の生徒たちはスクールバスを利用し、大船渡市立第一中学校に通学することになりました。

沿革

• - 1947年4月 - 越喜来村立越喜来中学校開校、崎浜分教場設置
• - 1956年9月 - 村合併により「三陸村立」に改称
• - 1958年3月 - 校舎と体育館の完成
• - 1967年4月 - 三陸町への町制施行により「三陸町立」に改称
• - 1970年6月 - 完全給食開始
• - 2001年11月15日 - 市町村合併により「大船渡市立」に改称
• - 2020年3月31日 - 大船渡市立第一中学校へ統合し閉校

学校の目標と部活動

越喜来中学校は、「進んで学習に取り組む生徒」「責任を持ち実行する生徒」「勤労を重んじ物を大切にする生徒」「健康で明るくたくましい生徒」を目指し教育が行われていました。また、部活動も充実しており、バレーボール部やソフトテニス部、野球部、卓球部などの活動が行われていました。

施設とアクセス

校舎には体育館や校庭、テニスコートなども完備されており、地域の学生たちにとって学びの場となっていました。学校は浦浜川のそばに位置し、三陸駅から徒歩10分ほどの距離でした。将来的な通学の利便性を考慮した設計もなされていました。

このように、越喜来中学校は地域の教育機関として多くの役割を果たし、その歴史は地域の人々の記憶に深く刻まれています。

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