大若松好弘

大若松好弘（おおわかまつ よしひろ）は、1966年11月17日に埼玉県越谷市で生まれました。大鵬部屋に所属した元大相撲力士で、本名は若松 好弘（わかまつ よしひろ）です。身長188cm、体重158kgと恵まれた体格を持ち、左四つ、上手投げを得意としていました。

中学時代はテニス部に所属していましたが、その頃から体格が大きかったため、中学2年の時に父親の知人を通じて大鵬親方（元横綱・大鵬）を紹介され、入門を決意しました。中学卒業と同時に大鵬部屋に入門し、1982年3月場所に初土俵を踏みました。四股名は、苗字が年寄株「若松」と同じであったため、苗字に「大」を付けて大若松と名乗ることになりました。

入門後、幕下でやや苦労しながらも着実に番付を上げ、1988年9月場所には十両に昇進しました。しかし、1場所で幕下に陥落。1989年3月場所に十両に復帰すると、その後は十両に定着しました。1990年7月場所には新入幕を果たし、左四つの形に嵌った相撲では力を発揮しました。しかし、幕内では攻めがやや遅い部分があり、怪我にも泣かされ、幕内に定着することはできませんでした。4場所幕内を経験しましたが、その内2場所は7勝8敗と惜しくも負け越しています。幕内の土俵で左膝を故障してからは本来の相撲が取れなくなり、1992年5月場所には幕下に陥落しました。1994年3月場所に1度だけ十両に復帰しましたが、十両に定着できず、幕下の土俵が続きました。そして、1996年3月場所を最後に現役を引退しました。

引退後は、年寄・音羽山を襲名し、大鵬部屋の部屋付きの親方として後進の指導に当たりました。その後、年寄・浅香山に名跡変更し、NHK大相撲中継の解説では、その明快で分かりやすい解説が好評を博しました。しかし、2002年2月12日付けで日本相撲協会を退職しました。退職後は、東京・錦糸町で「炭火焼肉 天」を経営しましたが、後に閉店。現在は流通関係の仕事に就いているとのことです。

大若松の通算成績は373勝351敗32休、勝率.515。幕内成績は24勝32敗4休、勝率.429。現役在位は85場所、幕内在位は4場所でした。三段目優勝を1回（1987年9月場所）しています。

四股名は、1982年3月場所から1994年3月場所まで「大若松 好弘」、1994年5月場所から1996年3月場所まで「大若、松 好弘」と名乗りました。※「若、」は右の「ナ」と「口」の間に「、」が付いた創作漢字です。

年寄としては、1996年3月から1997年11月まで「音羽山 好弘」、1997年11月から2002年2月まで「浅香山 好弘」を名乗りました。

大若松は、力士としては怪我に苦しみながらも、幕内力士として活躍し、引退後も親方、解説者として相撲界に貢献しました。その真摯な姿勢と相撲への情熱は、多くの人々に感動を与えました。

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