大草原の小さな家 (テレビドラマ)

大草原の小さな家

『大草原の小さな家』（英語: Little House on the Prairie）は、1970年代後半から1980年代前半に放送されたアメリカの人気テレビドラマです。本作は、アメリカの国民的作家、ローラ・インガルス・ワイルダーの同名小説シリーズを原作とし、西部開拓期に生きたインガルス一家の物語を描いています。最初の放送からは視聴者の大きな反響を呼び、ゴールデングローブ賞や4度のエミー賞を受賞するなど、アメリカのテレビの中で最も成功したシリーズの一つとされています。

概要

NBCが制作した『大草原の小さな家』は、1974年から1982年までの全9シーズンにわたって放送されました。原作は実体験をもとにした小説シリーズで、物語は主に、両親と三人の姉妹が広大な自然の中で助け合いながら生活していく姿を語ります。主に次女のローラの視点を通じて、開拓生活の理想化された様子が描かれ、多くのファンを獲得しました。この作品は日本を含む多くの国で翻訳され、「西部開拓時代のアメリカ」のイメージを世界に広めました。

テレビドラマ版は、特に第3作『大草原の小さな家』を中心に物語が展開しますが、原作にはないキャラクターやストーリー展開も加えられています。

物語の舞台

ドラマの舞台は、西部開拓時代のアメリカで、インガルス一家は1870年代から1880年代にかけて、幌馬車でウィスコンシン州からカンザス州、ミネソタ州、そしてサウスダコタ州へと移り住みます。最初に放送されたのは、ウィスコンシン州からカンザス州への移動を描いた2時間のパイロット版でした。この作品が放送されると、すぐに連続ドラマが開始され、特にミネソタ州ウォルナットグローブの町を中心とした物語は、多くの視聴者に愛されました。

撮影地

意外にも、ドラマの撮影は実際にインガルス一家が生活した土地では行われていません。カリフォルニア州シミバレーにある「ビッグスカイ・ムービー牧場」のセットで、ほとんどのシーンが撮影されました。

新・大草原の小さな家

1982年から1983年にかけて、『新・大草原の小さな家』が続編として放送されました。このシリーズは、インガルス一家からローラとアルマンゾの家庭に焦点を移し、視聴者の要望に応える形で制作されました。しかし、前シリーズの象徴的な存在である父親と母親がほとんど登場しなかったことや、視聴者が失った興味から、視聴率は低迷し、わずか1シーズンで打ち切られることとなりました。

特別エピソード

シリーズの最終回に合わせて、NBCは3本の2時間スペシャルを制作し、物語に華を添えました。最初の作品は『きのうの日々』で、1983年に放送されました。続く『最後の別れ』では、ウォルナットグローブが破壊されるシーンが印象的で、視聴者に感動と共に別れを告げました。

日本での放送

このシリーズは、日本でも1975年から1982年まで放送され、多くの人々に親しまれました。特にNHKが制作した日本語版は高い評価を得ており、後に4Kリマスター版も放送されました。

原作との違い

テレビドラマ版は原作に基づいていますが、ストーリーにいくつかのアレンジが加えられています。特に後半は、独自の展開を持つエピソードが増え、原作の趣を保ちながらも新しい物語を作り出していきました。多くの視聴者は、テレビシリーズと原作の両方を楽しむようになっています。

このように『大草原の小さな家』は、ただのエンターテインメントにとどまらず、家族愛や友情、苦悩や成長をテーマに、多くの人々の心に残る作品となっています。

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