大蛇山酉之助

大蛇山 酉之助について

大蛇山 酉之助（おろちやま とりのすけ）は、1897年12月26日に秋田県羽後町で生まれた大相撲力士であり、1956年5月24日に亡くなりました。彼の本名は茂木 酉之助（もぎ とりのすけ）で、錦島部屋に所属していました。身長179cm、体重94kgという体格を持ち、左四つの寄りを得意としていました。

来歴

大蛇山は1916年1月場所で初めて土俵に上がります。その後、1923年5月場所では新入幕を達成し、そこで9勝1敗1休という驚異的な成績を収め、優勝旗手としての名声を得ました。1926年5月場所では、初めての幕内最高優勝を果たし、10勝1敗の成績を収めることによって、相撲界での存在感を強めました。

このように活躍する中で、大蛇山は何度も幕内上位での取組を経験しましたが、番付運には恵まれず、結局生涯を平幕で終えました。彼は歴史的に、幕内優勝力士の中で三役に昇進できなかった最初の力士として知られています。また、1930年3月場所では、優勝経験者でありながら全敗を記録してしまうなど、運命の波を象徴するような出来事もありました。

錦島部屋では、大蛇山が兄弟弟子の能代潟と共に、お互いに大関昇進を期待されていたこともありました。これからも彼の実力は高く評価されていましたが、三役になるチャンスが訪れることはありませんでした。

大蛇山は1930年10月場所を最後に現役を引退すると、年寄・立田山を襲名しました。その後師匠が亡くなると、年寄・錦嶌を受け継ぎ、相撲協会内で理事として長年活躍することになります。彼の貢献は、相撲界の発展にも大いに寄与したと言えるでしょう。

大蛇山は1956年に58歳で他界しましたが、彼の成績は今でも多くのファンに敬意を表されています。

主な成績

彼の通算成績は142勝147敗、勝率は0.491でした。幕内成績は94勝126敗で、勝率は0.427。現役での在位は38場所、うち幕内在位が23場所でした。また、金星を1回（常ノ花1個）獲得し、幕内最高優勝は1回（1926年5月場所）という記録も残しています。特記すべき成績には、優勝旗手に2回選ばれたことが挙げられます。

また、改名歴として、1916年1月場所から1926年5月場所までは「大蛇山 酉之助」として活動し、1927年1月から1929年9月までは「大蛇山 雄作」として、最後は1930年1月から10月まで再び「大蛇山 酉之助」として力士活動を行っていました。

関連項目

大蛇山の活躍は今日の大相撲にも影響を与え、多くの力士にとっての模範でもあり続けています。大相撲力士一覧の中でも、その独自の歴史を刻んでいます。

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