大谷暢裕

大谷暢裕：真宗大谷派を率いる物理学者

大谷暢裕氏は、1951年8月17日生まれの真宗大谷派の僧侶であり、同時に物理学者という異色の経歴を持つ人物です。能慈院の院号を持ち、法名は修如。真宗大谷派第26代門首として、その指導力を発揮しています。

生い立ちとブラジルでの生活

大谷暢裕氏は、第二十四代門首である大谷光暢（闡如）の弟、大谷暢慶の子として生まれました。また、真宗大谷派第二十五代門首である大谷暢顯（淨如）の従弟にあたります。1歳の時からブラジルで生活しており、ブラジル国籍も有しています。妻は日系二世の薬剤師であり、日本語、英語、ポルトガル語を操りますが、日常生活では主にポルトガル語を使用しています。

物理学者としてのキャリア

1976年にサンパウロ大学物理学部を卒業後、1979年には航空技術研究所に勤務しました。その後、1985年にサンパウロ大学で物理学博士号を取得。物理学者として確かなキャリアを築きました。

僧侶への転身と真宗大谷派への貢献

1992年4月7日に得度し、僧侶としての道を歩み始めます。2011年11月22日には、鍵役・開教司教に就任。真宗大谷派において重要な役割を担いました。

門首への道

2014年4月30日、真宗大谷派は次期門首を選定する「継承審議会」において、大谷暢裕氏を門首後継者として決定したと発表しました。選定理由として、里雄康意宗務総長は「門首（大谷暢顯）の最近親の血統の男子に当たること、鍵役・開教司教として任を全うして頂いていること」を挙げています。

2015年3月に日本に帰国し、2017年3月28日には長男である大谷裕氏が鍵役に就任。そして、2020年7月1日、大谷暢裕氏は真宗大谷派第二十六代門首に就任しました。同日の本山の晨朝勤行に門首として初めて出仕し、新たな門首としての活動を開始しました。

大谷暢裕氏は、物理学者としての知性と国際的な視野、そして深い信仰心をもって、真宗大谷派の発展に貢献しています。そのリーダーシップは、これからの真宗大谷派を導く上で重要な役割を果たすことが期待されています。

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