大野京子

大野京子氏は、眼科学を専門とする日本の医師であり、医学者です。東京医科歯科大学の教授として後進の指導にあたる傍ら、日本近視学会の理事長としても活躍しています。彼女の研究は、近視のメカニズム解明や新たな治療法の開発に貢献しており、国内外の学会で高く評価されています。

学歴と初期キャリア

1987年、大野氏は横浜市立大学医学部医学科を卒業し、医師としてのキャリアをスタートさせました。その後、1990年には、夫の父が初代助教を務めた縁もあり、東京医科歯科大学眼科に入局しました。この入局が、彼女の眼科学研究への道を決定づけることになります。東京医科歯科大学では、所敬教授に師事し、近視や網膜疾患の研究に打ち込みました。その結果、東京医科歯科大学から医学博士の学位を取得しました。

研究活動と教育

大野氏は、東京医科歯科大学眼科講師、文部省在外研究員（ジョンズ・ホプキンズ大学）、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科助教授などの要職を歴任し、研究者・教育者としての経験を積みました。2014年には、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻認知行動医学講座眼科学教授に就任し、現在に至ります。

学会活動と社会貢献

大野氏は、研究活動に加えて、学会活動や社会貢献にも積極的に取り組んでいます。2015年には日本学術振興会科学研究費委員会専門委員、2016年には日本近視学会理事長に就任し、近視研究の発展に尽力しています。また、国際近視機関（IMI）諮問委員としても活動し、国際的な視点からも近視問題に取り組んでいます。さらに、2017年には日本学術会議連携委員、2020年には大学改革支援・学位授与機構国立大学教育研究評価委員会専門委員を務めるなど、幅広い分野で活躍しています。

主要な編著

大野氏は、研究成果をまとめた書籍も多数出版しており、その知識と経験を広く共有しています。

『近視 : 基礎と臨床』（所敬と共編）金原出版、2012年
『近視の病態とマネジメント』中山書店、2016年
* 『画像診断から考える病的近視診療』（前田直之, 吉村長久と共編）医学書院、2017年

これらの著書は、近視研究における重要な文献として、多くの研究者や医師に活用されています。

大野京子氏は、その卓越した研究能力と教育者としての熱意、そして社会貢献への強い意志によって、日本の眼科学界を牽引する存在です。彼女の研究活動は、近視に悩む多くの人々にとって希望の光となるでしょう。

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