大野台支石墓群

大野台支石墓群

大野台支石墓群は、長崎県佐世保市鹿町町深江に位置する、縄文時代晩期から弥生時代前期にかけての重要な遺跡です。この遺跡は、鹿町川の南岸丘陵地に広がり、東西約250メートル、南北約200メートルの範囲に及んでいます。

発見と調査

1963年、地元住民による石棺の発見がきっかけとなり、1966年以降、数次にわたる発掘調査が実施されました。その結果、8基の石棺、1基の甕棺墓、そして特徴的な箱式石棺を伴う71基もの支石墓が確認されました。これらの発見は、この地が古代において重要な場所であったことを示唆しています。

特徴

国内最古級： 島原半島の原山支石墓群と同様に、国内最古級の支石墓群として知られています。
広範囲な分布： 遺跡の範囲が比較的広く、多様な遺構が確認されています。
類似性： 佐世保市の宇久島にある宇久松原支石墓群や、佐賀県、福岡県糸島市の支石墓群との共通点が見られます。特に、海岸近辺の沖積地に隣接している点が共通しています。

出土品

発掘調査では、縄文時代晩期から弥生時代前期のものとみられる土器も出土しています。これらの出土品は、鹿町町歴史民俗資料館に収蔵・展示されており、当時の人々の生活や文化を垣間見ることができます。

国の史跡

大野台支石墓群は、その学術的価値が認められ、1985年5月14日に国の史跡に指定されました。この指定は、遺跡の保護と研究の推進を目的としています。

まとめ

大野台支石墓群は、長崎県における古代史研究において非常に重要な遺跡です。その規模の大きさ、遺構の多様性、そして他の地域の支石墓群との関連性など、多くの点で注目されています。鹿町町歴史民俗資料館を訪れることで、この遺跡の歴史的意義をより深く理解することができるでしょう。

参考
『図説 佐世保・平戸・松浦・北松の歴史』（久村貞男・萩原博文監修 2010年2月 郷土出版社刊）

関連項目
縄文時代の遺跡一覧
弥生時代の遺跡一覧
九州・沖縄地方の史跡一覧
原山支石墓群

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