大野城 (越前国)

越前大野城について

越前大野城は、福井県大野市にある日本の城です。かつては大野藩の藩庁が置かれ、越前国大野郡の中心的な役割を担っていました。この城は、その美しい姿から「天空の城」とも呼ばれ、多くの人々を魅了しています。

歴史

越前大野城の歴史は、1576年に織田信長から越前国大野郡を与えられた金森長近が、亀山に築城を開始したことに始まります。築城には4年の歳月を要し、1580年に完成しました。その後、青木一矩や織田秀雄などが城主を務めましたが、江戸時代に入ると越前松平家、天領、土井氏と、城主が目まぐるしく変わりました。

1775年には城が焼失しましたが、1795年には天守を除いて再建されました。しかし、明治維新後に破却されてしまいます。現在の天守は1968年に鉄筋コンクリートで再建されたものです。

「天空の城」

越前大野城は、竹田城や備中松山城と並び、「天空の城」として知られています。特に、秋から春にかけての特定の気象条件下では、雲海の中に浮かぶように見えるその姿は、非常に幻想的です。この現象が見られるのは、1年間で10日程度と非常に稀です。

遺構

現在も山頂には石垣と堀が残っており、山麓部にも内堀と外堀の一部が残っています。また、不明門は真乗寺山門として、鳩門は光明寺山門として、8代利忠の隠居所は柳廼社社務所として移築され、現存しています。

天守

本来の天守は、望楼付きの2重3階の大天守に、2重2階の小天守、そして天狗の間（天狗書院）と呼ばれる付櫓が付属した複合連結式のものでした。しかし、1795年の焼失以降、再建されることはありませんでした。現在の天守は、1968年に往時の絵図や同時期の他の城の天守を参考に再建されたもので、内部は資料館として利用されています。

復興天守

現在の天守は、鉄筋コンクリート構造で、史実に基づいた復元再建ではありません。しかし、内部には金森氏や土井氏など歴代城主に関する資料が展示され、最上階は展望台として利用されており、訪れる人々に歴史と景色を楽しめる場所を提供しています。

入場料と開館時間

入場料：大人（高校生以上）300円、小人（中学生以下）無料
開館時間：9時から17時（4月から9月）、9時から16時（10月・11月）
冬季閉館：12月から翌年3月

越前大野城は、その歴史的価値と美しい景観から、多くの人々にとって魅力的な観光スポットとなっています。

関連項目

日本の城一覧

外部リンク

天空の城 越前大野城 - 公式サイト
越前大野城 - 大野市

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