大阪・心ふれあうまちづくり賞

概要

大阪・心ふれあうまちづくり賞は、大阪府、大阪市、そして大阪府建築士会が共同で主催していた賞です。高齢者や障害者を含む、全ての人が快適で安全に利用できる都市施設を表彰することで、より住みやすい街づくりを目指していました。単に高齢者や障害者に優しいだけでなく、誰もが利用しやすいバリアフリー設計や、地域社会に貢献するデザインが評価の対象でした。この賞は、大阪を福祉都市として発展させるという理念に基づいて設立されました。

表彰の目的

この賞の目的は、高齢者や障害者、そしてすべての人が快適に暮らせる都市環境を促進することです。具体的には、高齢者や障害者にとって使いやすいだけでなく、地域住民全体にとって魅力的な、安全で快適な施設を広く表彰することで、より良いまちづくりへの意識を高めることを目指していました。

表彰対象

表彰の対象となるのは、大阪府内にある不特定多数の人が利用する都市施設です。具体的には、建築物、整備地区（街並み）、そしてそれらに付随する設備などが対象でした。新設された施設だけでなく、既存施設の改修や改良なども対象になっており、幅広い取り組みが評価されていました。ただし、国、府、市町村が所有・運営する施設は除外されていました。

選考方法

受賞施設は、一般からの推薦に基づいて選考されました。事務局による審査を経て、学識経験者、障害者団体代表、そして設計者代表からなる審査委員会が、書類審査と現地審査を行いました。厳正な審査を経て、受賞作品が決定されました。

受賞作品一覧

この賞では、毎年多くの優れた施設が表彰されました。受賞作品は、その年の審査基準を満たした、特に優れた都市施設を表彰しています。以下に、過去の受賞作品の一部を挙げます。各回の受賞作品は、多様な用途の施設が選出され、大阪のまちづくりの多様性を反映していました。

第1回～第15回受賞作品（一部抜粋）

大阪府知事賞：新石原ビル地下鉄駅接続エレベーター（事務所、大阪市西区）、ダイエー東貝塚店（物販店、貝塚市）、京阪電鉄枚方市駅（駅舎・物販店、枚方市）など
大阪市長賞：メラード大和田店（物販店、大阪市西淀川区）、同和火災フェニックスタワー（事務所、大阪市北区）、平尾サンクスホール（コミュニティホール、大阪市大正区）など
大阪府知事特別賞：関西国際空港旅客ターミナルビル（事務所、大阪市西区）、桃山学院大学（学校、和泉市）、ジャスコシティ日根野（物販店、泉佐野市）など
大阪市長特別賞：なんばウォーク虹のまち（地下街、大阪市中央区）、かんでんエルハートワークセンター（事業所、大阪市住之江区）、大阪シティエアターミナルビル（複合交通センター、大阪市浪速区）など
* 奨励賞：南都銀行吉田支店（銀行、東大阪市）、阪神電鉄福島駅（駅舎、大阪市福島区）、佐藤外科（診療所、守口市）など

（このリストは、全ての受賞作品を網羅したものではありません。より詳細な情報は、過去の資料を参照ください。）

これらの受賞作品は、バリアフリー設計、ユニバーサルデザイン、そして地域社会への貢献といった観点から、高い評価を受けていました。

まとめ

大阪・心ふれあうまちづくり賞は、単なる賞にとどまらず、大阪のまちづくりにおける重要な指標でした。受賞作品は、今後のまちづくりにおける模範となるだけでなく、高齢者や障害者を含む全ての人が安心して暮らせる社会の実現に貢献しました。この賞を通して、大阪の都市環境は、よりインクルーシブで、誰もが快適に暮らせるものへと進化を遂げてきました。

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