大阪信用金庫

大阪信用金庫（だいしん）

大阪信用金庫は、大阪府大阪市天王寺区上本町に本店を構える、大阪府内を代表する信用金庫の一つです。「大信（だいしん）」という略称で広く知られており、地域社会における金融インフラとして重要な役割を担っています。大阪府内に本店を置く信用金庫の中では、その事業規模において最大級を誇ります。

事業展開は大阪府内が中心ですが、隣接する兵庫県尼崎市にも支店を設けるなど、営業基盤を広げています。かつて、大阪市信用金庫、大阪東信用金庫、大福信用金庫の3金庫が合併して大阪シティ信用金庫が発足した際には、一時的に規模において大阪府下2位となりました。しかし、その後の堅実な経営と事業拡大により、2017年3月時点では預金量および貸出金量の両面で再び大阪府下1位に返り咲いています。また、その顧客サービスの質は高く評価されており、第13回日経金融機関顧客満足度総合ランキングでは、全金融機関の中で総合5位、信用金庫業界では1位を獲得するなど、経営指標のみならず、顧客からの信頼も厚いことがうかがえます。

沿革

大阪信用金庫の歴史は古く、1920年2月12日に設立されたことに始まります。設立後、1943年 7月22日には名称を「大阪信用組合」に変更。さらに、1951年 10月20日に信用金庫法が施行されたことに伴い、現在の名称である「大阪信用金庫」に再度変更されました。

現在の強固な経営基盤は、数次にわたる合併や事業譲受によって築き上げられたものです。特に、1997年10月6日には「三和信用金庫」を吸収合併しました。また、経営破綻した金融機関の事業承継も積極的に行い、2002年 3月25日には旧・大阪第一信用金庫の全事業を、同年6月10日には旧・相互信用金庫の全事業をそれぞれ譲り受けています。さらに、2004年10月12日には「南大阪信用金庫」を吸収合併し、その事業範囲と顧客基盤を大きく拡大しました。南大阪信用金庫自体も、いくつかの信用金庫の合併（阪南信用金庫と堺市信用金庫が合併し泉陽信用金庫に、泉大津信用金庫、岸和田信用金庫、春木信用金庫が合併し泉州信用金庫に、そして泉陽信用金庫が泉州信用金庫を吸収合併）を経て成立したものであり、大阪信用金庫への合併は、関西における信用金庫再編の歴史の一端を示しています。他にも、1992年には旧東洋信用金庫（後に三和銀行と合併）の営業の一部を譲受するなど、多岐にわたる事業統合に関与しています。

サービスの向上にも積極的に取り組んでおり、2008年 6月2日からは、大阪府内の信用金庫との間でATM手数料が無料となる「しんきん大阪ゼロネット」サービスを開始し、利用者の利便性を高めました。経営面では、2015年12月19日に預金量が2兆円を突破するなど、安定した成長を続けています。地域社会への貢献活動も重視しており、2016年1月26日には地域金融機関としては初めて大阪府と包括連携協定を締結しました。店舗網の拡充も進められており、2016年7月19日には30年ぶりとなる新店舗として箕面支店を開設。その後も支店の新築移転（2017年西淀支店、2018年加美支店）や、初の店舗内店舗形式となる難波支店の開設（2018年）など、積極的に店舗戦略を展開しています。

営業エリア

営業エリアは、大阪府内のほぼ全域にわたります。具体的には、大阪市をはじめ、東大阪市、八尾市、大東市、守口市、門真市、堺市、松原市、藤井寺市、羽曳野市、柏原市、寝屋川市、四條畷市、豊中市、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、吹田市、摂津市、枚方市、交野市、富田林市、河内長野市、大阪狭山市、高石市、泉大津市、和泉市、岸和田市、貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町の各市町村をカバーしています。また、大阪府外では、兵庫県の尼崎市および伊丹市、和歌山県の紀の川市（一部地域を除く）および岩出市も営業区域としています。

グループ企業

大阪信用金庫のグループ企業には、だいしんビジネスサービス株式会社や株式会社だいしん総合研究所があり、金融サービスに加え、様々な関連事業を通じて顧客ニーズに応えています。

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