大阪市中央卸売市場本場

大阪市中央卸売市場本場：大阪の食を支える巨大市場

大阪市中央卸売市場本場は、大阪府大阪市福島区に位置する、青果、水産物、そしてそれらの加工品や加工食料品を取り扱う大規模な卸売市場です。東京都豊洲市場に次ぐ、日本国内第2位の取扱高を誇り、大阪の食文化を支える重要な役割を担っています。

多様な取扱品目と巨大な規模

本場では、多種多様な青果物（野菜、果物、加工品、冷凍食品など）、水産物（生鮮品、加工品、冷凍食品など）、そして漬物、味噌、乾物といった加工食料品が取引されています。2017年度の年間取扱高は、青果が51万トン（1501億円）、水産物が10万トン（1099億円）、加工食料品が0.29万トン（33億円）と、合計で62万トン（2634億円）にものぼります。この数値は、本場の規模と活気を如実に示しています。

取扱数量の推移を見ると、青果は1946年を底に増加傾向にある一方、水産物と加工食料品は昭和50年代をピークに減少傾向にあります。これは、食生活の変化や社会情勢の変化を反映していると言えるでしょう。

アクセスと市場の規模

市場へのアクセスは良好です。Osaka Metro千日前線の玉川駅、JR西日本の野田駅、京阪中之島線の中之島駅から徒歩12分と、複数の路線からアクセス可能です。

敷地面積は177,955平方メートル、延床面積は318,723平方メートルと、非常に広大な敷地を有しています。この広大な空間で、多くの関係者が活発に活動を展開しています。

歴史と発展

本場は、1931年（昭和6年）11月11日、当時の關一大阪市長によって開設されました。開設当初の面積は126,000平方メートルでしたが、その後、1972年から1975年にかけて拡張工事が行われ、更に1990年から2004年にかけて大規模な整備事業が行われ、老朽化した施設の建て替えなどが実施されました。この歴史を通して、本場は常に時代の変化に対応し、進化を遂げてきました。

開設当初は、天満青物市場、天満魚市場など複数の市場が統合・閉鎖され、本場が新たに設立されました。その後も、1958年には西成区に食肉市場（後に南港市場に改称）、1964年には東住吉区に東部市場が開設されるなど、大阪市の食供給体制の整備に大きく貢献してきました。

未来への展望：京阪延伸計画

現在、京阪中之島線の西九条駅延伸計画が進められています。この計画では、市場付近を地下線が通過する予定となっており、大阪市中央卸売市場綜合直売協同組合は、延伸計画への協力を積極的に行い、駅設置に向けた署名活動なども展開しています。この延伸により、市場へのアクセスがさらに向上し、更なる発展が期待されます。

大阪市中央卸売市場本場は、単なる市場としてだけでなく、大阪の食文化を支える重要なインフラであり、歴史と未来を繋ぐ重要な拠点となっています。今後も、食の安全と安定供給に貢献していくことが期待されます。

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